第2話
私の実家は古くからある有名な神社だ。
その影響なのか幽霊を感じることができる体質だった。
感じるって言うのは、幽霊が見えないからだ。
でも感じる。
私には確信がある。
試しに除霊の儀式を行ったとき、スッと居なくなる感覚を覚えた。
霊の感覚が年齢を重なるごとにハッキリ分かるようになっていた。
だけど私の力を家族は全員信じていなかった。
まあ確かに……家族と有名な旅館に行ったとき、幽霊の気配が近くにあったが別に害はなかった。
それから何回も同じようなことがあったが、別に害はなかった。
だから除霊も高校卒業と共にやめた。してもしなくても別に害が無いことがわかったからだ。
神社の跡取りは二つ上の兄が継ぐことになっていたから、私は自由だった。
それで私は今美容師として働いている。
朝から晩まで忙しくもあり、でも充実した毎日を送っていた。
ある日ネットで、とあるニュースが目に入った。
「幽霊屋敷除霊成功者に一億円の報酬をお支払い致します」
マジ?一億?
その瞬間昔を思い出した。
「今月使いすぎたからピンチだったし、やってみようかなあ」
でも、もう何年も除霊なんてしてないし霊の感覚も数年感じてない……。
(でも一億かぁ……うわぁ何を買うか悩むなぁー)
顔のニヤニヤが止まらない。
私は試しに除霊をやってみることにした。やるのはタダだもんね。
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