11.束の間の休息
GM 日も傾き、空の色も暁色に染まり始めているぞ。そろそろ野営に適した場所を探すなりなんなりしたほうがいいだろう。
ミァンティール 「日も随分傾いている事ですし、野営の準備も早くしてしまいたい所ですね」
インニェラ 「さっきのルーンフォークの彼によると、湖のほうが落ち着けると聞いているわね」
ガレナ 「ああ、ここからだと……北の道だったか?」
ナント 「湖いきましょうか」
ヤーン 「行こう行こう~熊に転ばされて草ついちゃったし、体拭きたーい」
フロワ 「そう遠くはないでしょう。もうひと頑張りです」
ガレナ 「そちらは獣を相手取っていたんだったな。運ぶなら手伝おう」
ヤーン 「持てる?これだよ~」のしっと手渡される熊肉のかたまり
ガレナ 「ああ、もちろん! しかし上等な肉だな。見ろフロワ、ナント! 肉だぞ!」
ナント 「肉が食えるって、フロワ」
フロワ 「肉……」既に味を忘れているリカント。
インニェラ (襲ってきてるし人間食べてるかもしれないけど……まあいいか……)
GM あのクラッシュベアはどんぐり食ってたことにしようか……。
インニェラ では北側に逸れて湖の近くで野営しましょう。
・チェックポイント5 おだやかな湖畔
冒険者達は徐々に暗くなっていく森の中を進んでいく。薄明の空になったころ、開けた場所にたどり着いた。中央には大きな湖があり、とても穏やかだ。
GM ルーンフォークの冒険者が言っていた通り、周囲には魔物の気配などは見られない。ここならば安心して野営を行えるだろう。
インニェラ 一応オーロラの件もあるから、周囲を索敵したり変なものがないか確認したりしておくね。
GM オーケー。インニェラは探索判定をどうぞ。目標値は13でいこう。
インニェラ (ころころ)14。うろうろうろ。
GM インニェラは湖畔をウロウロして危険なものがないか確認した。魔物らしき足跡はなく、”奈落の魔域”も見当たらなかった。
インニェラ 周囲をうろうろして痕跡を探したりしてきました。
ガレナ 「おかえりインニェラ 何か気になるものはあったか?」
インニェラ 「はい、触覚がすごいとげとげの虫がいたわ」
ナント (また虫採ってきてる)
ガレナ 「それはすごい。フロワが喜ぶんじゃないか」
インニェラ 「フロワ、はい、おみやげ……(そっと背中にのせる)」
フロワ シャッ(また垂直に飛んでる)。
ナント フロワがまた飛んでる。
フロワ 「どうしてこういう……見た目がエグいものとの遭遇率が高いんだろう……」虫をはらう。
インニェラ そういえば料理誰ができるの?
GM ああ、料理を作るなら調理判定を振ってもらおうかな。
ガレナ 調理判定!?
GM うん、なぜなら面白そうだから! 判定は冒険者レベル+器用Bでいこうか。
ミァンティール 器用かぁ。
フロワ 後輩組、器用はナントのB3が最大か。
ガレナ ナント、この3人の中なら一番まともに料理を作れそうだ。
ナント やるか……料理。
GM 先輩方は料理しないんですか?
インニェラ すると思うか?
GM せんやろな。
ミァンティール どうする? ヤーンやる? それともこっちやる?
ヤーン それじゃあヤーンがつくるねぇ。
ミァンティール ご飯準備してもらってる間に、程よく食事を囲める場所作ったりとかをしていよう。
GM 調理をする人は判定をどうぞ。なお料理の出来栄えは合計値で決まるぞ。
インニェラ 私はあるものを遠慮なくつつきますのでどうぞレベル7の手腕をみせてください。
ヤーン (ころころ)18!
ナント (ころころ)13!
ヤーンは手際よく調理を始めた。まずヤーンは先程手に入れた熊肉を串を突き、塩を振った。焚き火の周りに刺して焼き始めめると、余分なあぶらが滴り、肉の焼けるいい匂いが辺りに漂う。
その隣でナントはルーンフォークに貰った干し肉を鍋に入れて水で戻し、焚き火にかけるる。香草と塩で味を整え、木の器にスープをよそっていく。
ミァンティール BBQがはじまっている。
ガレナ 「ああ、良い香りがしてきた…」
インニェラ 「わ、いいじゃんいいじゃん。ナント料理上手いのね」食材がないだけで。
ナント 「えへへ」褒められたのでうれしい。
ガレナ ナントの横で薪の世話をしている。「よく考えれば列車を降りてから歩き詰めだったからな。さすがに腹はぺこぺこだ」
ヤーン 「おっきかったからねぇ。いっぱい食べれるよ~」ふんふんふん。
フロワ 「随分久しぶりの……動物性の栄養……」
ヤーン いっぱい……いっぱいおたべ……。
GM 本日の料理・干し肉と香草のスープ、熊肉の串焼き、堅いパン。
インニェラ わーい硬いパン‼
ヤーン 豪華だ~~。
ガレナ かたいパンスープにふやかして食べよう~~。
ミァンティール パンをスープにひたしてねぇ。
フロワ リカントは顎が強いので堅パンそのままバキバキたべてますね。肉食獣、ほんとうは肉食獣なんです。
ガレナ わけあって草とねんごろだが実は肉食獣なのです。
ミァンティール これが本来のフロワ……。
インニェラ 本当は肉食獣なんだよな、飢えているだけで。
GM 依頼達成してお金たくさん貰おうな……。
ヤーン がんばったナントとフロワに特別おっきい熊串あげるねぇ。
インニェラ まって‼ ガレナにもあげてください。
ガレナ え⁉ 私はもう成長期すぎてるので若者にあげて。
ミァンティール ふふふ。
ヤーン もちろんあげるよ! 後輩に平等にでっかい熊串を渡します。かぶりつけ~~。
パンをスープに浸して口に入れると、肉の旨味が溶け出したスープがじゅわっとパンからあふれでます。串焼きも外は香ばしく、ひとくち頬張ると中から肉汁が口の中に広がる。生焼けでもなく、焼きすぎてもいない。ちょうど良い焼き加減だ。
ガレナ おいしい……びょうしゃがおいしい……。
ヤーン 美味しい描写。おなかがへります。
ミァンティール 食事描写が丁寧なんだよねGM。
ナント もりもりたべている。
見知らぬ土地で、見知った仲間と焚き火を囲み、食事をともにする。これは冒険者の特権といってもいいかもしれない。ギーも美味しそうに草をはんでる。このあたりはマナも潤沢なので草も元気だ。
ヤーン 「お肉美味し~スープ美味し~~。ルーンフォークさん良い人だったねぇ」ギーさんも森の新鮮な草美味しいねぇ。
インニェラ 「ね~駅のお弁当もおいしかったけど、やっぱあったかいものは別だわ」
ナント 「うわ〜〜〜〜野外で久しぶりに草以外のもの食べた……うま」
ガレナ 「俺もだナント、こんな塊の肉、いつ以来だろうな……」
ミァンティール 「こうして屋外でも、皆と囲んでする食事は良いものです」
ヤーン 「わいわい囲むの、楽しいよねぇ」にこにこもぐもぐ。おいしい!
フロワ 「………肉ってうまいなあ」当たり前のことをしみじみ。
ナント 「うまい……」しみじみ。
インニェラ 「依頼は受けてるんでしょ? 何でそんなに飢えてるの、あなたたち……」
フロワ 「元の負債がでかいんですよ俺は……」もぐもぐ。
ナント 「宿代と相殺されて、装備代で手一杯」
ガレナ 「気づいたら無くなってるんだよなあ……」
ミァンティール 初期投資どうしてもかかるものね……装備とかでカツカツ。
GM そうだねえ。初期作製だと予算が1,200Gしかないものね。
インニェラ 「つぎ込むゴーレムもいないのに……一発あたるといいわねえ」後ろで香箱を組む7,400G(ゴーレム)。
フロワ 「そろそろ返済に走り回らなくてよくなったんですから、大きく稼ぎたいところですね」
ガレナ 「少し前までのフロワ、尻尾をぼさぼさにして毎日走りまわっていたもんなあ……」
インニェラ 「今回の仕事が足がかりになるといいわね。鉄道ギルドから信用されたなら手堅い仕事が受けられるだろうし」
フロワ 「ええ、そうしたらもう一度薬草商人ができるかもしれないし……」
ヤーン 「うんうん。鉄道関係の依頼多いもんねぇ」
インニェラ 「魔香草の栽培に成功したら投資するから声かけて頂戴」
フロワ 「……考えておきますね」
GM 食事を食べ終わる頃にはすっかり日も落ち、空には星が瞬いている。
インニェラ 「そしたら明日は……南下して遺跡を探しましょうか」
ナント 「はーい」
インニェラ 「ところで聞いてもらえる? 6時間寝たい」
ミァンティール 「ふふ、それは大事な事ですね」 寝て回復しないとだもんね……皆は。
ヤーン 「ボクも寝ときたいなぁ」
ナント くわ……とあくびをする。
ガレナ 「テントを使いたいってころだろう、どうぞ……」
ヤーン 「野営の交代の順番どうしよっか~」テント立てつつ。
ミァンティール ミァンティールは寝なくて大丈夫なので、夜間見張りはデフォかなと思ってる。 ※メリアは朝6時にMPが全回復する。
フロワ 「敵性生物の少なそうな土地とはいえ、野生動物にまわり漁られてもかないませんからね。暫くは見張りしてるんで、先に寝る方はどうぞ」
ガレナ 「じゃあ悪いが俺は先に。それほど消耗はしていないから、交代の時間になったら起こしてくれ」
フロワ 「わかった。おやすみガレナ」
インニェラ 「起きたら起きるね……」
ガレナ 「起きなくても朝には起こすから安心してくれ」
ナント 「ちょっと先に休ませてもらおうかな……交代するときは呼んで〜」うとうとと……。
ガレナ 「うん、それじゃあお休み」
ナント 「ぐう」
GM もう寝てる。
インニェラ 「(がば) 忘れてた! メンテだ!」 【操霊レベル2アースヒール】行使します! (ころころ)21、(ころころ)ストーンサーヴァント18点回復!
ミァンティール メンテ笑った。
インニェラ ごめんちがうわ、寝る前だからつくりなおしだ。もうだめ。
GM (笑)
ガレナ (笑)
インニェラ これは……アースヒールのかわりにクリエイトゴーレムやり直したことにしてもいいですか……?
GM いいよ。
ガレナ ねなさい(とんとん)。
インニェラ 【操霊レベル3クリエイト・ゴーレム】行使、ストーンサーヴァントを1時間かけて作ります! (ころころ)……1ゾロ。たすけて。
GM なんで?
ガレナ ?
フロワ どうして。
インニェラ 「?」
ミァンティール 「インニェラ……不調ですか?」
ガレナ 「……? 何か爆発した?」
インニェラ 「MP尽きたわ」
ガレナ 「寝なさい」
インニェラ 「寝るね?」(ストーンサーヴァントの残骸をふろしきでつつむ)
ミァンティール 「はいはい、必要あったら起こしますので。そうでなければごゆっくり」ねんねして。
フロワ 「ちゃんと寝てください」テントめくってる。
インニェラ 「3時間したらおこして もっかい作って寝るから…………」(テントに潜り込んでいった)
ガレナ ふふふ(笑)。ほんとに1ゾロよくみるね?
GM (笑)
インニェラ 3時間したらもっかい作って寝るからゆるして……。これ3時間後の判定です(ころころ)20‼
GM 作れたぞ!
インニェラ よし。おやすみ‼
ナント 「あ”っ‼ 装弾(がばっ)」
ガレナ 「何⁉ せわしないな……⁉」寝床に入っては忘れ物で起きだすものたちをみおくる。
ナント 「わすれるとしぬぅ……」リロードをしました。2発撃ったので、2発分……忘れるとやばい。
GM ほんと忙しないな君たち! だがちゃんと思い出してえらいぞ。
ガレナ 「しぬなあ……思い出してえらいぞ~」では湖畔に出て夜のお祈りを略式で終わらせて、私も就寝!
ミァンティール みんなねんね! ミァンティールは夜間見張りしますね~。
ヤーン/ギー ギーさんはミァンさんの背中に寄り添って寝るね。
フロワ 暫く一緒に見張りしてよう。
ミァンティール 普段ひとりで起きてるだろうから楽しいかもな、他にいるの。
GM では、みなさんは交代で見張りをし、6時間ほど眠った。HPは2割回復、MPは全回復となるぞ。
ミァンティール 朝6時で【繁茂する生命】により生命力2割、MP全回復します。
GM 1日経過したので、運命変転などの剣の加護も回復だ。
ナント わーい!
ヤーン 風の翼回復~。
GM おはようございます!
ガレナ おはよ~!
フロワ おーはよ!
GM 全員、昨日の分の保存食を1つ減らしておいてくださいね。
一同 はーい!
インニェラ 「おあよ~~~」
ガレナ 早起きなので朝方の見張り係りになろう。薪などを拾いつつ日が昇るのを待つ。
インニェラ 顔を洗いながら水場で死んだりしていましたがやがて起動しました。
ミァンティール 「おはようございます。ゆっくり休息はとれましたか?」
インニェラ 「寝た寝た。今日が正念場かしらね」
ヤーン 「ばっちり~」ぶい。
フロワ 既におきて道具の点検しています。
ガレナ 「ああ、おはよう。草花から煮出したコーヒーが入ってるが飲むか?」小なべでぐつぐつ煮出している。
インニェラ 「あっ貰うわ。苦くして~」
ガレナ 「お望みの通り濃い目だ 目も覚めるだろう」
ヤーン 「ボクももらっていいかな~」
ナント 「ほしい……」
ガレナ カップに注いで渡していく。ほかほかとたつ湯気が朝もやにきえていく……。
インニェラ 「……眠かったんだな…」コーヒーを飲みながら、ちょっと造形の歪なゴーレムを見る。「あ~にがくてうまい」
ガレナ 「朝一はこれがなくっちゃなあ」ズゾゾと苦いお湯をすする。
GM さて、朝食も作っておくかい?
ヤーン 作るよ~。
ナント つくる……にゃむにゃむしている。
GM では調理判定をどうぞ。
ヤーン 「あっさごっはん~あっさごっはん~」(ころころ)18!
ナント (ころころ)10!
ヤーンは残っていた熊肉の串焼きを串から外し、香草と一緒に水を張った鍋に入れて火にかける。くつくつと沸騰しかけたところで一度火から外し、塩と胡椒で味をつけ、木の器によそい、上からをぱらりとかけた。
ナントは眠い目を擦りながら、小麦粉とふくらし粉を入れたボウルに水を加えて混ぜ、その中にドライフルーツを入れて混ぜ込む。出来たタネをフライパンに流し入れ、焚き火のそばに置きじっくりと焼いていく。
眠たかったせいか、少しばかり表面がこんがりしすぎた気がするが、ドライフルーツ入りのパンケーキが出来上がった。
インニェラ やったー‼
ガレナ うわあ‼ ナント天才だ。
ミァンティール いいねいいね。
ヤーン おいしいやつだ~~。
インニェラ 「ドライフルーツ天才」
ナント 「おいしいやつ〜。食材があるとできる〜」
ミァンティール 裏を返して普段が忍ばれる。
ナント 焼けたものを6等分に分けて配っていく。
インニェラ 「これ好き~」ガジガジ。
ガレナ 「ありがとう、すごいなこれ、店で売ってるやつじゃないか」
ヤーン 「これおいしいねぇ。ギーさんも食べる? 美味しいねぇ!」ギーさんもお気に召した様子です。
ミァンティール 「良い香りですね」
ヤーン 「甘いパンケーキとコーヒー。幸せだね~」
ナント 「よかった〜」
ドライフルーツの甘い香りが食欲をそそる。控えめな甘さだが、朝にはこれくらいが丁度いいだろう。
熊肉のスープも昨日焼いておいたおかげで臭みもなく、肉本来の旨味だけがスープに溶け出している。
インニェラ 「スープもうまい(ズズ……)」
ナント 「ヤーンの料理おいしい〜〜」
ヤーン 「よかった~。昨日の干し肉スープ美味しかったからねぇ、まねしてみたんだ~」
フロワ 「うーん、出先でもこんなにいいものが食べられるとは」
ガレナ 「あまりにも朝食が完成されすぎてて、何をしに来たのか忘れてしまうな……」ズズズ……。
GM 遺跡の調査だよ‼
インニェラ 「こら、これから仕事のメインよ。遺跡なんだから気を抜かないで頂戴」
ガレナ 「すまんすまん、そうだな。さて……南か東か、だったか?」
ナント 「今日もがんばんなくちゃだからなあ」
インニェラ 「食べたら行くわよ。規模もはっきりしないから、早いうちからかかりましょう。運が良ければ今夜はベッドで寝られるかもだし」
フロワ 「今日の行き先はどうなることか。ガレナ、地図を」
ガレナ 「ん」地図を渡します。「日が昇りきる前に出れば 昼くらいには到着できるんじゃないかと思う」
GM それじゃ、出発しますか。
一同 はい!
美味しい料理を堪能した冒険者たちは身支度をし、火の後始末などを終えて二手に分かれた道へ戻ってきた。そして道があるかどうかも疑わしい南の道に、恐れることなく入っていった。
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