5.一路、大公国へ

GM ゴゲルブルク行きの列車は寝台列車になってるよ。切符を見れば、3人部屋が2つあてがわれていることがわかるだろう。部屋は二段ベッドが2つに大きめのベッドが1つだ。

インニェラ わーい寝れる‼

ミァンティール 寝台列車!

ガレナ やったー!

ヤーン やったーー!

ナント やったー‼

インニェラ 「今夜は列車で一泊ねえ。でも野宿でなければ見張りも焚き火もいらないから気楽だわ」

ガレナ 「屋根も壁もある、いうことなしだ。寝台もついているからな、ほとんど宿みたいなものだろう」

ナント 「便利だなあ」

フロワ 「先輩たち、列車で寝るの慣れてるみたいですね」

ミァンティール 「何度かあったからね、こういうのも」>列車で寝る。

インニェラ 「結構あちこちいったわ。単純に活動範囲が広いと能力に合う仕事も増えるから。でも船には乗ったことないなあ」

ヤーン 「列車の揺れが心地いいんだよねぇ」

ガレナ 「貨物にゴーレムを預ける手続きも手馴れていたしな、通りで」

ヤーン 「ところで、だれとだれがセットで寝よっか」

フロワ 「俺らデカいのは下でいいですよ」

ミァンティール このメンツ、女子がインニェラしかいないんだよなぁ。

ヤーン テントの時も女子用テントいるかなーって思ってたけど、一人だけならだめだなぁってなった。

ミァンティール 冒険者そこまで気にしないかもだけど……いや人による。

ヤーン 人によるねぇ。ミァンとかもう女の子のくくりな気がする。

GM いうて冒険してるとき一緒のテントで寝てるんでしょう?

ミァンティール まぁでしょうね~。

ヤーン ねてるねぇ。多分全員気にしてなさそう。

インニェラ インニェラは別に男性と一緒でも気にしませんよ。仲間同士でなくてもこちとら異貌してナップすりゃ勝てるんで……(そんな)。

GM 強い(笑)。


 ※ナップ=真語魔法レベル2で使える魔法。対象を3分間居眠りさせることができるぞ!


GM ……さて、列車内ではこれから向う場所についての聞き込み判定を行うことができるよ。任意の技能+知力B、所要時間は1時間だ。

ガレナ これ、聞き込み判定はそのまま技能を宣言してするので大丈夫かな? 何を聞きたいかも添えたほうがよいです?

GM 聞きたいことを添えてくれればそれに見合った情報を出すよ。なければランダムでピックアップするね。

インニェラ お、そうだな。この列車周辺の最近のトピックや治安などについて特に注意を払いつつ、乗客などからお話をきいてみましょうか。

GM ふんふん、どんな技能を使って聞き込みをする?

インニェラ 任意の技能でいいらしいので、例えば魔術士っぽい冒険者なんかを狙って同業のよしみっぽく会話をしていくのはどうかしら。ソーサラー+知力でいきます。

GM いいね、インニェラ聞き込み判定をどうぞ。この聞き込み判定は結果の合計値が高ければ高いほど、精度の高い情報が手に入るようになってるよ。

インニェラ (コロコロ)18。

ガレナ 優秀ですわ。

ナント えらい。

ヤーン 流石だねぇ。

GM インニェラは食堂車でワインを嗜んでいた魔術師に聞き込みを行うと、このような話を聞くことが出来た。


【魔術師風の冒険者】

 列車にはいろんな客が乗ってくる。特にゴケルブルグ行きの列車は、俺たちみたいな冒険者に変装して盗みを働くものもいる。だれもが善良な市民だと思ってないほうがいいと思うね。鉄道警察も見回りを強化しているらしいが、巡回の目をかいくぐる手練もいる。みたところ熟練の冒険者のようだが、アンタも気をつけといたほうがいいと思うよ。


インニェラ 冒険者ランクの下がるような杖を下げている人もいるからな。

GM そうだね(インニェラを見ながら)。

インニェラ 「そうよね~か弱い娘ですもの~」などといいながら結局一杯おごってもらって帰ってきた(自由)。

GM さらっと酒奢ってもらってる(笑)。

ヤーン スカウトとか心もとないしなぁ……任意ならそもそもの冒険者レベルは使える?

GM 任意の技能、と指定があるので冒険者レベルでは振れないと思う。

ヤーン じゃあライダーでいこうかな。騎獣での旅に慣れてそうな人にゴケルブルグ周辺の様子を聞いてみよう。(ころころ)14!

ミァンティール ハルーラ信者っぽい人とか乗客にいればプリーストでお話聞けそうかなぁ。オーロラが出たかどうかなんか聞きたい。(ころころ)15。

ガレナ では私は、信用を得られるような振る舞いをしつつ、ゴケルブルク周辺の”奈落の魔域”の出現頻度や、脅威になるような話が無かったかを聞いておきたいです。技能はプリーストで(ころころ)16!

GM すごい。

インニェラ 出目えらすぎ。

ナント 優秀!

ミァンティール いい値だしてる。

ガレナ 思いのほかちゃんとしてましたね。

フロワ つよいじゃん! 列車の加護がある。

ヤーン ガレナ君優秀~~。

ミァンティール フィールドバフ。

GM 3人は似たような事を聞いて回ってるので、3人一緒に行動していたことにさせてもらおう。

3人 はーい!

GM 3人は一般車両に乗っていた神官風の男性に話を聞いたところ、ゴケルブルク周辺の状況を詳しく教えてくれた。


【神官風の男】

 ゴケルブルク大公国にある冒険者ギルドの話では、一昨日あたりに北の空から東にある湿地帯に向かってオーロラが伸びていったそうです。そのオーロラを見た冒険者の方が、周囲に"奈落の魔域"が出現していないか調べるといい、調査に向う予定になっているとお聞きしました。


ミァンティール ふむふむ、恐らくこの話を聞いたのは昨日とか今日の話だろうから、既に向かわれたご同輩がいるんだなぁ。

ガレナ あらあ、湿地の先かあ。遺跡の位置はその<湿地>や<東>に該当する地区かどうか、ギルドで貰った地図で確認出来ませんか?

GM 地図をみれば、湿地や森が東にあることがわかるよ。

ガレナ ……嫌な予感しかしませんが?

ヤーン また"奈落の魔域"か~(遠い目)。

インニェラ まあでも、アビスシャードを拾えれば武器に命中+1できますからね。命中+1できるよ(囁く)。

ガレナ 「ありがとう、親切な方。貴方の旅路が無事に繋がりますよう、蒸気の導きあれ」

GM/神官風の男 「いえいえ、あなたの行く先に幸運の風と恵みの雨があらんことを」フルシル信仰の人だったようです。

ガレナ 嬉しい、フルシル信者さんだった!

GM フロワとナントはどうする?

フロワ ここまで商人アピールしてるので、レンジャーで薬草とりみたいなひと見つけて声かけたい。(ころころ)9!

ナント 聞き込みか〜。スカウトに聞き耳があるから、スカウト+知力Bでいけませんか?

GM スカウトいけるよ。

ナント わーい!(ころころ)8!

GM うん、それじゃあ2人は一緒に行動してたってことで、通路を歩いていた狩人風の男に声をかけてこんな話を聞くことができた。


【狩人の男】

 俺もよくあの辺に行って狩りとかするんだけどやっぱ怪我しちゃうことも多くてさあ。そんな時は平原に生えてる救命草むしって焚いたりしてるよ。あ! そうそう。あと草原の先にある森にはマナが豊富らしくってさ、たまーに魔香草が取れるよ。アンタらも見つけたらむしって行くといいんじゃね?


インニェラ 食べられる草情報じゃん。

ナント 草があるじゃん‼ めっちゃ助かる。

フロワ 草だ草だ! 草パできるぞ!

ミァンティール HPとMPが回復するはっぱだよ。食べ物じゃないよ。

ナント え?

フロワ 草を食う事に慣れ過ぎて、草で喜んでしまう。

ヤーン 君、リカント族だよねぇ……?

フロワ はい。

ヤーン 救命草はご飯にならないけど、採りに行けたら行きたいねぇ。

ガレナ 草むしりしていこうね。

GM 道中だよ。

ナント やったーーーー! めっちゃ助かる!

ガレナ 今日もナントが助かって何とかなっている。平和ですねえ……。

ナント 「なんか草がいっぱい生えてる平原があるってさ!」ごきげんに帰ってきた。

フロワ 「……結局薬草の情報きいて帰ってきてしまったな……。こういうとき冒険に役立つ話って何をどう聞けばいいんだ……?」トボトボかえってきた。

インニェラ かわいい。

ヤーン かわいい。

ガレナ ふふふ(笑)。尻尾がしんにゃりしている。

インニェラ 「そりゃまあ……薬草取りに話を聞いたら薬草の話が出てくるわよ」

フロワ 「それはそうなんですけど……話しかけやすい人からいったのがいけなかったか」商人くずれなばっかりに。

ヤーン 「でもなくって困るのが薬草だからねぇ。道中で見つけたら困らない程度に頂いていこうねぇ」


ガレナ 「お、皆戻ってたか。どうだった? 何か話はきけたか……なに、草?」少し遅れて合流しましょう。

フロワ 新人二人は草の話ばかりしている。

インニェラ ではサンドイッチをつまみながら、簡単に話を共有しておきましょう「徒歩よりは安全でしょうけど、鉄道警察をかいくぐる連中もいるようだから注意しろ、ですってよ」

ガレナ 「鉄道警察?また物騒だな。件の鉄道強盗というやつか」と宿で渡された地図を広げつつ、「こちらはゴケルブルクの東側、湿原や森のあたりでオーロラが出ているという話を聞いた」

フロワ 「オーロラ……"奈落の魔域"が?」

ミァンティール 「オーロラの走りと、それに伴って冒険者が出ているとは伺いましたね」共有するよー。

ヤーン 「奈落の壁に近いからねぇ。やっぱり出やすいみたい~」

フロワ 「覚悟はしてましたけど、そんなにホイホイでるとは……」

ミァンティール 「聞いたものは一昨日前後との事なので、直近ではあるかと」>オーロラ走ったの。

ヤーン ガレナ君の頭に顎乗っけて地図覗き見ようかな。

ガレナ 頭のうえで顎がたぷたぷしている。

インニェラ たぷたぷ……。

GM たぷたぷ。

ガレナ 「地図で言うと……このあたりになるな」オーロラが出たという場所を指差す。

インニェラ 「そう大規模なものでないといいけど。今回の仕事の邪魔にならないといいわね……」

フロワ 「……なんか嫌な予感はするんですよね」シッポの毛がたってる。

ヤーン 「遺跡の中に"奈落の魔域"があったら、流石に厳しくなっちゃうからねぇ」たぷたぷ。

ナント 「え?なんかやばいの?」

ヤーン 「ボクらだけならまだいいかもだけど、ナント君たち、ダンジョン慣れしてないでしょ?」

インニェラ 「……ナント、"奈落の魔域"については理解している?」

ナント 「名前、くらいは聞いたことがある、かな……。すいません、ほとんどわかってないです」

フロワ 「ついこの間まで一般人だった人間が、そうそう関わる物じゃないからなあ」

インニェラ 「自分に降りかかる危険のことは知っておいたほうがいいわ。よく聞いておきなさい」


【インニェラによる"奈落の魔域アビスシャロウ"講座】

 この大陸の北部に"奈落アビス"と呼ばれる魔神の通り道である大穴が空いていたことは知っているわね。魔法文明はこれを封印し、物理的な壁を築いて隔離した。

 ただし、この奈落の飛び地とでもいうべき小規模な"穴"は今も大陸中に空き続けているわ。大きさも様々だけど、ひと目見て解る黒い球の形をしている。

 この球は内部が異空間……多くはダンジョンのようになっていて、これを"奈落の魔域アビスシャロウ"と呼ぶのよ。オーロラはこれの前兆だと言われているわけ。

 ほっとくと魔神を召喚したりしてどんどん強力になるから、手がつけられなくなる前に中に人員を派遣して内側から破壊させる……というのも、冒険者によく回ってくる仕事のひとつよ。


ナント 「なるほど。だからさっきオーロラが出てるとかそういう話がでてたわけか……」

ガレナ 「神殿に足を運べばその言葉を聴かない日は無い。それだけ脅威になっているということだ」

ナント 「結構、おっかない仕事ですね」頷きながら、今更気付く。

インニェラ 「ま、何事も心構えをしておこうということよ(モグ……)」

ナント ははあ、知らないこといっぱいあるなあ……。説明有難うございました。

ヤーン 「ボクんち奈落の魔域になっちゃったけどね~」あはは~。

GM あはは~(笑えない)。

ナント 「ヤーンしれっと怖いこと言わなかった?」

ヤーン 「ボクが脱皮3回目直前の~3、40年位前の話だからね~あはは~」

ガレナ 「……なあ、規模にもよるだろうが、もし遺跡がシャロウアビスの領域に引き込まれていたとしたら、それは俺たちが太刀打ちできるものか?」

フロワ 「どうなんでしょう? 先輩がた」

ナント 「どうなんです?」

ミァンティール 「時と場合による、としか言いようが無いものではあるもの」

ヤーン 「だねぇ。見てみないことにはなんともいえないねぇ」

インニェラ 「現場で判断しまーす」

ガレナ 「はあーい」

フロワ 「わあ~~~」

ナント 「うっす、説明有難うございました」

GM 話が一段落ついたようだね。それじゃあ朝まで時間を飛ばそう。

一同 はーい!

ヤーン じゃあ夕食すませた後に楽しかった魔域探検の冒険譚でも話そっかな。

ガレナ 聞きたい聞きたい!

ナント 聞きたい聞きたい!

ヤーン 軽い感じで笑いながら話をするけど、内容は割とヤバい冒険譚で暇をつぶしながら列車旅。

インニェラ あ、そうだGM、毎晩寝る前に翌日の分のゴーレムを作ってることにしたいんだけどいい? そうすれば翌日MP全快でいられるんだけど。

GM そうだね、それじゃあ寝る前にゴーレムを作り直したことにしよう。

インニェラ わーい!

GM さて、列車に乗って数十時間。地平線から朝日が覗きはじめた頃、車窓からゴケルブルク大公国の城壁が見えてくるぞ。

インニェラ 「……んんん、もう朝?」

フロワ 「んあ…」ボケっとしながら外観てる。

ガレナ わあい。早起きして車輪にゆられながら朝のお祈りを済ませておこう。

ミァンティール 【繁茂する生命】で睡眠は不要なのでみんなが寝てる時に見張りしてました。スリみたいなのが出るって聞いてたし。

インニェラ なに? みんな寝起きいいな。

ガレナ 多分もう着替えを済ませていますね ミァンは眠らないから朝焼けを一緒に見ていたかもしれない。

ミァンティール 朝は朝で清々しいよなぁ。朝焼け見よう~綺麗だねぇ。

ナント 「ついたの?」ひょっこらと窓をみる。

ガレナ 「その通り、もうそろそろ駅に入るだろう。身支度はしておいたほうがいいぞ」

ヤーン 「城壁おっきいねぇ~~」しっぽぶんぶん。

ナント 「おーーーすげーーーーなーーーーー!」

インニェラ 「ここの大公は昔お忍びで冒険者やってたドワーフなのよ。心労すごいみたいだけど」

ガレナ 「へえ、我らが鉄道神王をはじめ、キングスフォールの列車工房の長もドワーフだったな、このあたりはドワーフが多いのか?」

ナント 「へー!」

ヤーン 毛が無いんだっけ?

GM 言ってやんなや。

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