4.サウスロンドからグランドターミナルへ
無事に列車へと乗車できた冒険者一行。車窓から見える景色が、目の前を目まぐるしく通り過ぎ、見慣れた風景がゆっくりと遠ざかっていく。列車内には一般人の他に、冒険者もちらほらと乗車しているようだ。
フロワ 「いやすまない。お騒がせした」
ガレナ 「なあに気にするな。小さいからなあ、切符ってやつは……」
ヤーン 「よかったねぇ。ボクも一回なくしかけたことあったなぁ」
ガレナ 「ひとまずグランドターミナルまで一息つけるな」席はあいてるかな、列車の客車を覗いてみましょう。
GM ちょうど人数分席があいてるよ。
ミァンティール 座席はボックス席とかかな? まるまるあいてる?
GM ボックス席だね。まるまる空いてるから向かい合って座れるよ。
ナント 「あそこ空いてるみたいだよ」
インニェラ 勿論すでに窓際を占拠しています。
ミァンティール ぬかりないインニェラ。
インニェラ 「キングスフォールまではしばらく暇ね……ほらほら、座らないの? 座らないなら脚を伸ばすわよ」
ナント 「座ります座ります」たたーっと座りに行く。
ガレナ 「はいはい! 長い脚はせっかくですがしまって頂いてね。ナント、窓側に行くか?」
ナント じゃあ、窓側の席もらって列車の外の景色をみてる〜。
ヤーン ボクでかいから、ボックス一個もらいたいくらいだなぁ。
ガレナ リルドラケンのお客様も珍しくないでしょうし、結構広く作られてるんじゃないかなあという気はしますよね。
GM 広く作られてると思うよ。もしくはリルドラケン用の座席とかあるかもしれん。
ヤーン じゃあリルドラケン用の席に座るねぇ。
ガレナ 座席にリルドラマークがついている(ついているのか?)。
ミァンティール まぁともかく、みんな座れはするって感じだね。適当に席お借りしよう。
インニェラ 「キングスフォールに着いたらドーデン横断鉄道に乗り換えて、ゴケルブルク大公国……ね。お尻バキバキになりそう」
フロワ 「インニェラ先輩、俺らより小さいのにスペースだけはとるんだから……ミァン先輩のコンパクトさを見習ってくださいよ」
ミァンティール まぁ確かに小柄だし行儀よく座ってそうだからコンパクトではあるな……?
インニェラ 「ゴーレムは貨物室にいれてもらってるじゃない。譲歩よ譲歩」
GM 外を覗けば、進行方向にキングスフォールを象徴する建造物、グランドターミナル駅が見えてくるだろう。駅と呼ぶにはあまりに大きく、存在感を放っている。今もなお改築を繰り返していると言う。
ヤーン グランドターミナル駅は見てるだけでわくわくするねぇ。
ミァンティール 別に初めてって訳じゃないけど、それでも列車の中から景色とか見るの好きだろうなぁ。
ガレナ 「ゴケルブルクというと……どのあたりなんだろうな。鉄道図はどこかこの辺に……」壁などの乗り換え案内を探しています。
GM 列車の中には乗換案内は無いが、駅にそういったマップありそうだし、そこから貰ってきたことにしよう。
インニェラ キングスフォールからゴケルブルク結構遠くない!?(るるぶの地図をみながら)
ガレナ かなり東のほうですね ふふふ(笑)遠い!
GM 結構ある! 遠いぞ。
ミァンティール 長旅だねぇ。
ヤーン 行くまでに一苦労だ。
GM 乗り換えの列車で1泊することになるぞ。
インニェラ 「ガレナ、そんな近くじゃないわよ。もっと東東」
ガレナ 「東……ああ、あった! 遠いな、到着する頃にはひょっとしたら日が落ちてるかもしれん」
インニェラ 「まあ切符代が出るんだし構わないわ。あそこの大公様は元冒険者だから、このテの話に対応が早いんでしょうね」
フロワ 「少し寝てもいいかもしれん距離だなあ」
インニェラ 「ほんと、キングスレイさまさまね。こういうものがなければ馬を飛ばすしか無いわけだから……」
ヤーン 「そういえば、ここまでの長旅は3人とも初めて?」
フロワ 「いえ、俺は商いで遠出することが良くありました。とはいえ商売ですし……こうして未知の場所に行くのは初めてです」切符なくしたくせに。
ガレナ 切符なくしたくせに!
インニェラ 切符なくしたくせに。
GM 見つかったから許してやって。
ミァンティール あまりつっついてあげないの!
ナント 「したことないなあ」
ガレナ 「そうだなあ、記憶にある中では」
ヤーン 「そっかー、それじゃあワクワクするよねぇ! でもはしゃぎ過ぎないようにねぇ、まだ調査は始まってもないからね」にこにこ。
ガレナ 「ヤーンの忠告は最もだが、だけどせっかくだ。楽しめるところは楽しまなきゃな」
GM 程なくして、列車はホルン駅へと入る。この駅で降りる人もそこそこ居るようだ。
ミァンティール 入れ替わりがそこそこ。
ヤーン 教会の最寄り駅だからかな?
GM ホルン駅から香辛料と油の道を通った先にガグホーゲン駅があるから、そこから魔動機工房群があるゾルウォンド駅へ向う労働者の人が居るんだろうな。
ナント 「早いな〜列車」
フロワ 「こういう旅も悪くありませんね。……行く先に危険がなければですけど。」
ヤーン 「歩くのも馬車も好きだけど、移動中のご飯代とか、野宿もあるもんねぇ」
ナント 「金がかかるからなあ」
GM さて、人と積荷を下ろした列車は、グランドターミナルへ向けて再び走り出すぞ。ここまで来ると街並みは一気に都会になっていくな。
インニェラ 「このへんは都会ねえ。あっほらご覧、あれがカジノよ……(指差す)」
GM インニェラが指差す先にはカジノが見えるな。他の建物よりも高いのでよくわかる。
フロワ 「うーん、遠くからでもよく目立ちますね」
ミァンティール 「華やかだよね」
ヤーン 「一番最初に教えるのがカジノってどーなんだろー?」
インニェラ 「いいじゃないの。どっちにしろ私達の目的地はあっち方面よ、カジノに縁がなくてもね」
フロワ 「目印としては結構バカにできませんよ。目立つので。」
ヤーン 「それもそうだねー」
ガレナ 「それは確かに。分かりやすいことこの上ないからな」
ナント 「なるほどなー」
インニェラ 「……グランドターミナル駅はひろいので……切符を落とさないように、あとはぐれないように」
ミァンティール インニェラ見て「ふふ、先輩らしいもっともな忠告だ」
フロワ 「…迷子になった時の集合先、決めておきましょうね」
ヤーン 「あそこだと、ボクの身長程度じゃ目印にもなんないからなぁ」
ガレナ 「グランドターミナルはこのあたりの列車すべてが発着するからな。列車をくれぐれも、くれぐれもだぞ、間違えないように……」
ナント 「はい。はぐれたら最後だと思ってついていきますね……」
インニェラ 「【グランドターミナル駅に死す】って宿に張り出すからね」
ヤーン 「それボクらも先輩に言われた奴……」
フロワ 「……」
ガレナ 「まあ任せておけ、俺は遣いでグランドターミナルまでは何度か来ているからな。乗換くらい楽勝だ、きっと大丈夫」探索判定は平目。
インニェラ 列車のるのに探索判定があってたまるか!! ないよな? ない。
GM (ないフラグを乱立していくなあ……。) グランドターミナルは11階まであるからね。
ガレナ 商業施設もあるとききました。ショッピングができる。近代的だ……。
インニェラ 駅ビルじゃん。
GM 駅ビルですよ。7F~10Fは高級宿泊施設だし。
ミァンティール 新宿とか梅田の比じゃないダンジョン感な気がする。
ナント そんな、絶対に出会えないやつじゃん。
ヤーン 案内人の仕事がありそう。
GM そうこうしていると、列車はグランドターミナル駅のホームへと入り、完全に停車した。どやどやと人が降りていくぞ。
ヤーン おりーるよー。しっぽにつかまっとく?
インニェラ 「はいはい、乗り換え乗り換え! ゴーレム引き取ってきまーす」貨物書類をもって引取ってきた。
ガレナ 「ああ! ヤーンにつかまってホームで待ってるから!」
GM つやつやゴーレムが引き取られてきた。
ナント 「はぐれたらやばい、はぐれたらやばい」ヤーンの尻尾を掴む。
ヤーン 「掴みすぎるとくすぐったいから気を付けてねぇ。うろこの辺りが嬉しいな~」掴みやすい様にちょっと上げとこうねぇ。
ナント 「わかりました!」きゅっ。
ガレナ 「忘れ物無いようにな、あっほら切符! ポケットから落ちそうだ」
フロワ 「ああ」ドカドカ用意してみんなで急ぎ足。乗り換えだ。
GM ドーデン横断鉄道への乗り換えはこの1Fで行われるので、そう迷うこともないだろうが……さて、ホームにおりると美味しそうな香りが漂ってくるぞ。
ヤーン 美味しい匂いにしっぽ揺らそうとして我慢する。ナント吹っ飛んじゃうからねぇ。
ミァンティール ふふふ!
GM 香りにつられて顔を向ければ、ホーム上にはストリートフードの屋台が立ち並んでいるのが見える。
ミァンティール 駅あるあるだわ。
インニェラ まあまて、財布の中身に虚無を飼ってる人もいるんですよ。
フロワ はい。
ナント そうですね。
GM そうですね(所持金0Gの人を見る)。
ミァンティール お財布事情。
ガレナ 財布そもそも持ってきていますか?
フロワ ないです、ただの布なので。
ヤーン かなしい。
ガレナ 虚無が飼われる余地すらなかった。
フロワ 「……」ただの布を見ている。
インニェラ お金のはいってない財布は財布ではないですね、哲学。
ヤーン 哲学……。
インニェラ 「…どしたの? お腹すいた?」
ガレナ 「いや、よく考えたら俺たちガラクタ集め終わらせてその足で出てきたから……」
ナント 「おなかすいたねえ」
フロワ 「…ええ。ここで野草を探すわけにもいきませんし…」
ガレナ GM、今ちなみに何時ごろなんでしょうか?
GM 今はちょうどお昼ごろだよ。お腹も空いてきた頃でしょう。
ナント 140Gはある。
フロワ お金持ちじゃん!
ガレナ お金持ち!! さすが!!
フロワ このPTの3本の指に入る富豪だぞ。
ナント やったーーーーー!
ヤーン かわいいな……。
GM 冷静に考えて140Gが3本の指に入るのやばいんだよな。その下が居るってことだから……。
ガレナ 「乗り換えの時刻を確認したら、軽く何か食べておくか? 幸い持ち歩きに適した料理も多い」
GM そうだな、クレープとかサンドイッチなど手軽に食べられるものが多く見られる。ケバブラップもあるぞ。
インニェラ ではまあ……所持金の範囲内でごまかせる程度に弁当を買って乗り換えますか。
GM 軽食は3G、ランチセットは8Gだな。5Gのもあることにしようか。
ヤーン ごっはんーごっはんー8G払おうねぇ(ちゃりちゃり)。
ナント 買うか……(ちゃりちゃり)。
GM/駅員 「ゴケルブルク大公国行きの列車は10分後に出発ですー!」と駅員がメガホンをもって案内している。
インニェラ 「ほらほら、時間ないよ! 急いで急いで」
ミァンティール ご飯買って乗り換え向かおうねぇ!
ヤーン はわわ。
フロワ どっちにしろ0G!
インニェラ 「フロワ、はい」(5Gのサンドイッチ弁当を渡す) 「……高くつくわよ」
インニェラ これで仲良く所持金0だよ。
GM (笑)
ガレナ (笑)
フロワ 「……ほんとに高くつきそうだ。」ありがたくもらおう。
ミァンティール インニェラ自分の分ある? 買おうか?
インニェラ 自分のとフロワので0になったので夕飯をおごってください(こいつ)
ミァンティール ふふふ、たくさん働いてもらわねば。
ガレナ 私はランチセットにしよう。「……足りるか?」チャリ、とも音を立てなくなった財布を見る。
ミァンティール では自分の分、軽食3Gで。
GM では所持金減らしておいてください!
一同 はーい!
フロワ 「まあこれだけあれば何かあっても動けはするだろう。夜はわからんが……」
インニェラ 「大丈夫大丈夫。ダメになってから考えましょう……ほら、乗った乗った!」
ガレナ 「夜分くらいはこちらからだそう。なあに、こんなこともあろうかと少し前借をしてきているんだ」
GM それじゃあゴゲルブルク大公国行きの列車に乗り込みますか。
一同 乗ります!
GM はい! では君たちはゴゲルブルク大公国行きの魔動列車へと飛び乗った!
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