3.前途多難の列車旅

 依頼を受けギルドを出発した一行は、サウスロンド駅へとやってきた。書類上では無人駅ということもあり、駅内は閑散としている。ここから列車に乗るのはどうやら冒険者6人(プラス2匹)だけのようだ。6つの腕をはやした(ように見える)人型の妖精が、改札口に設置してある台の上で改札鋏を掲げている。

GM/ムリアン 「きっぷをはいけん~~~」

インニェラ 「ムリアンの機嫌を損ねないで頂戴よ」

ヤーン 「大丈夫だよぉ……多分」

ガレナ 「大丈夫大丈夫、気のいい奴らと言うことも知っている。切符さえちゃんと見せればな」

フロワ 「切符はちゃんと……もってるな?」

ガレナ 「もっ……」

インニェラ ひとりくらいなくしていてもかまわないのですが?

ガレナ え……紛失判定あります? GM?

ヤーン 紛失判定(笑)

インニェラ 紛失判定とかいう。

GM 面白そうなので紛失判定……してみましょうか(笑)

フロワ はい。

ガレナ 言うとそういうことになる。わかりました。

GM 冒険者レベル+知力Bでいこう。目標値は8。まあ、1ゾロがでなければ成功するよ。

ガレナ (ころころ)12!「ってる!はいけんはいけん~~ほら、これだろう」切符を取り出し順に見てもらいますね。

インニェラ (ころころ)20! ま、よもやね。「はいはいはいけん~~」切符を出す。

ヤーン (ころころ)11! 「はいどうぞ」首に下げた切符入れから取り出すよ。リルドラケンには切符ちっこすぎてすぐなくしそうなんだもん。

ミァンティール (ころころ)17! よしよし。「はい、よろしくお願いしますね」とムリアンと目線(?)合わせてご挨拶と、きっぷ見せよう。

GM/ムリアン ムリアンはにっこりしながら切符を切っていく。「よい旅を~!」

ガレナ ミァンティールかわいいね。

ヤーン かわいいねぇ。

ガレナ 「ナント、失くしてなんていないな?」

ナント (ころころ)10! 「もってる。よろしくおねがいします」握りしめてた切符をすっとだす。

フロワ 「……」不安そうに同輩を見ながら切符を出そうとする。(コロコロ)……1ゾロ。え? どうして?

ヤーン あっ。

インニェラ ?

ガレナ ⁉

ガレナ あなたが⁉

ミァンティール おや。

GM はい、フロワは1ゾロなので50点贈呈。そして、切符がない!

フロワ ふぁい……。

ガレナ 「ん、どうしたフロワ。切符をな、そこで見せて通してもらうんだ、わかるか?」

フロワ 「………」

インニェラ 「あとこれはゴーレム運搬用の書類よ、貨物のほうで構わないからいれて頂戴……フロワどうかした? 切符こっちよ」

ナント 「フロワ? まさか、俺にあれほどいって?」

ミァンティール 様子を覗き込む。

ヤーン 「大丈夫かなぁ」

フロワ 「……………」遠くを見ている。

ガレナ 「いやいやナント、そんなわけないだろう。あのフロワだぞ?」

ナント 「遠く見てるけど??」

ガレナ 「……」

フロワ 「すまないが俺はここまでのようだ……」膝をつく。

ナント 「ええーーーーー‼ こまるよお!」

ミァンティール 「さっそく波乱にみちだしましたねぇ」何かちょっと楽しそう。

インニェラ 「はやかったなあ」

ヤーン/ギー ギーがなぐさめるように鼻でつんつんしている。

ガレナ 「フロワ⁉ お前、お前が居なくてどうするんだ……!」

ナント 「そうだよ‼」

GM おっと、列車がホームにやって来たぞ。

ナント げえ、列車きた!

ガレナ 「あーー‼ 列車きた!」

フロワ 「俺のことはかまわず先にいけーーーッ!」

ガレナ 「どこで落とした? どこまで持っていた……!?」

ナント 「どっかないの? どっか……カバンの隙間とか挟まってないの?」

GM もしかしたら切符はどこかに落ちてるかもしれないな。探索判定どうぞ、目標値は7。

インニェラ おもしろ、がんばれ。

フロワ はい……。(ころころ)8‼

ナント えらい。

インニェラ えらいねえーーーーー‼

ヤーン えらいね~~

ガレナ ふふふ(笑)

ミァンティール あ、自分で解決したえらい。

GM フロワが必死になって切符を探したところ、駅の入り口付近に落ちていたのを発見したぞ。

インニェラ 必死やんけ。

フロワ 「あった」もどってきた。

ナント 「よかった〜〜! もう絶対無くさないように握っときなよ……俺みたいに」ややくしゃくしゃの切符を手に。

インニェラ エンブレムを見せて切符をギルド宛にツケてもらえないか言おうとしていたが、フロワが床にとびついたので察した「……気をつけて持っておくのよ? 遠いんだからね」

ヤーン 大丈夫そうだってギーさんが頷いたので、ちっちゃくして懐に入れとこうねぇ。

フロワ 「どうしてこんな……切符なくすなんて子供のころぶりだ」

ガレナ 「驚かせやがって……ともかくなんとかなったか?」

ミァンティール 「さて、乗らないと乗らないと」

GM なんとかなったと思ったところ悪いけど、列車はゆっくりと動き出しホームから離れようとしてるぞ。走って! 必死に!

インニェラ もう乗っていますよ。「ほら、早く早く」

フロワ 「わかってるよ」はやあし。

ガレナ 「あ、やば 末端駅だと出発も早い早い!」急いで乗り込みますね。

ヤーン 「わーーまってーのりまーーすーーうーー」フロワ待ってたから先に乗れてなかったよぉ。

ナント 「まってまって〜〜〜」

ガレナ 「ナント!ほら手を!」入り口のところで引っ張りあげよう。乗り損ねたものはいませんかー!

ナント 引き上げられた。

フロワ はしりだしてる尻尾にとびつこう「よっと」

ミァンティール これは問題なく乗れてるかなー。

GM 全員問題なく乗れてる!

ミァンティール わすれものとか大丈夫かなー?

ヤーン 忘れてたらおっきい街でお買い物しようね~。

ガレナ 懐に余裕のあるものの言葉だ……。

GM 一行は、切符をなくすというアクシデントに見舞われたものの、無事に列車へと乗ることができたのだった。

ガレナ 頻繁に鉄道を使うなら、定期と定期入れがほしくなりますね(?

GM 定期という概念あってもおかしくはないよね。キングスフォールは環状線があるし。

ミァンティール 回数券とかありそう。

ヤーン 帰りの切符もなくさないようにしようねぇ。

インニェラ 終点につくまでにひとりかふたり落とすかもしれない。

GM 流石にもう無くさないでくれ!

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