氷室冴子

 コバルト黄金期と言えば、この方は欠かせません。

 

 最初の出会い「なんて素敵にジャパネスク」でした。


 でも、実は雑誌から入ったんですよね。

 しかも帥の宮編……融の描写が幼すぎて、10歳くらいだと思った(笑)


 最初から読みたくなって、中学の図書館に置いてなくて、市立図書館でやっと見つけました。

 中学の図書館はコバルトはあったんだけど、わりとSFとかミステリーとかファンタジーに片寄っていたんですよね。あと、コバルトの元のレベール「小説ジュニア」のいわゆる往年の少女小説とか。

 赤川次郎の「吸血鬼」シリーズとか山浦弘靖の「星子のひとり旅」シリーズとか。

 いや、全部読みましたけどね。

 

 まあ、ともかく、危うくニアミスするところだった氷室冴子ですが、何とか引っ掛かりました。


 「なんジャパ」読んでから源氏物語に入ったので、色々理解はスムーズでした(笑)


 古文が好きになったのは、この作品の影響がかなり大きいです。あと、「クララ白書」も(後述)。



 さて。市立図書館には氷室冴子の本、沢山あったので。借りまくりました。

「ざ・ちぇんじ」「蕨が丘物語」「クララ白書」シリーズ、「なぎさボーイ」シリーズ、「シンデレラ迷宮」シリーズ等々。

 ここまでは、わりと作品としては全盛期以降ですよね。わりと、軽快な。


 で、高校の図書館にも、結構氷室冴子は置いてあって……初期作品に出会います。

「さよならアルルカン」「白い少女たち」。

 出会った時期が良かったと思います。

 精神年齢がちょうど、これらの作品を受け入れる頃だったので。

 つまり、かなり重いというか、わりと哲学的。まあ、中学で読んだ「多恵子ガール」が、結構読むのツラかったので、系統としては一緒かなあ。


「少女小説家は死なない」「恋する女たち」もこの頃読んで。


 そういえば、「夏のディーン、冬のナタリー」シリーズは、今も手にしてない。そもそも読んでないなぁ。


 さて、そして「銀の海 金の大地」がやってきます。


 「クララ白書」で文化祭での「佐保彦の反乱」を題材にした部分を読むと分かりますが、ここの登場人物が上演したいと語る「源氏物語」「古事記」って、まんま作者の希望じゃん、ってことが分かります。

 

 「源氏物語」は「なんジャパ」になって、「佐保彦の反乱」が「銀金」になったのね。


 まあ、「銀金」は、佐保彦の反乱の前段階です。

 この時点ですでに古事記にハマっていたこーじーですんで、大喜びして読みましたね。


 まあ「ヤマトタケル」をこの前に出してますんで(こっちは「佐保彦の反乱」のあと。挿し絵がめっちゃ美麗)けど、視点が違うからなのか、登場人物の性格が違いすぎて、作品としては別になるでしょう。

 

 さて、真秀の章、一応決着してますが、キツイ……。


 これからってところで終わりです。

 まあ、仕方ないです。作者の死を悼むより他にありません。


 本当は、佐保彦の章でアンサーする構想だったらしいので。


 この頃は、もうコバルト以外にも著作出版されていたので、「海がきこえる」とかアニメにもなってましたね。

 これから、どんどん活躍されるかと思っていたのに。

 

 本当、早すぎる死が惜しまれてなりません。

 


 


 

 

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