小学二年生の紘一。悲しい時には、団地の公園にあるケヤキの木の下で膝を抱える。――辛く悲しい話は、森の木の葉っぱ、夜空の星の数ほどあるものだよ!さあ、楽しい話をしよう!紘一はケヤキの話に耳を傾けた。――意識の焦点を悲しい事にしぼらないで、意識を周りに拡げて物を観る――自分に分からない事があった時は、分からなくても良いんだその後の、紘一の気づきが素晴らしい。自分も武蔵野に行って、風に揺れる葉を見上げながら話を聞きたくなる作品だった。