第2話⑥『尊敬』と『好き』の違い
冬。
「川嶋さん。体調が悪いようですが……。どうかされたんですか?」
「いえ、何でもありません……」
「?」
「長谷川さん。川嶋さん、体調が悪そうですが……」
「ああ。……生理痛だそうです」
「『生理痛』……ですか?」
「ええ。彼女、生理痛が特に酷(ひど)いらしくて……」
「そうですか──」
大きなため息をついた後、圭一はまた口を開いた。
「長谷川さん。お願いがあります。もちろん、お礼はします」
「はい。何でしょうか……?」
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