うら、おもて、うら

久々に晴れた朝だというのに

部屋にはまだ雨の名残があって

冷えた窓を流れ落ちるべきかどうか

まどろみの中 揺蕩っている


完全な黄色にはなれなかった葉が一枚

この地に降り立つのが

今日のこの朝であるということも

裏と表のどちらが先に

湿った地面に触れあうのかということも


すべて最初から決められていたのだと

息を吸ったその時

水滴は流れ落ち まぶしさが痛みとなる


占いも迷信も信じなくていい

さびしい、と さみしい、の違いについて 

いつかきみと語り合いたい

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る