2nd song

怖い夢をみた

そんなときは誰かに話すと

正夢にならないって

誰かに聞いたから

もしよかったら聞いてほしいな



――いつものように”また明日” 

”おやすみ” って言った


でもそのまた明日はこなかった


大切な人が少しずつ少しずつ


手をのばしても届かない

どこか遠くの場所へ行ってしまう夢



あのときもう少し一緒に話をしていれば


あのとき気がついていれば


あの一瞬だけでも


後悔ばかりが募ってゆく


ねぇ、どうして遠くへ行ってしまうの

私を置いていかないで

お願い、ひとりにしないでよ


いつまでもそばにいてほしかった



いつも思う私は気がつくのが遅いし

動き出すのにも時間がかかる


そのくせに気がついたら

ばたばたと落ち着きがなくて


どうして?と問いても答えはみつからない


ただ、みんなは遠い場所へと行ってしまった


それなのに

私はいつも通りに生きなければならないの?


ねぇ、お願い――



そう手をのばしたところで目が覚めた


とても寂しい夢 

淋しくて 悲しくて 苦しくて



でも、


それが夢だと知った瞬間


――夢でよかった――


どうかこれが本当にならないで



時々思う


”あたりまえ” っていうものは

本当は存在しないということを


いつもの何気ないその話も

かけがえのないものだって


だから


小さな幸せも、優しさも大切な宝物


――いつもありがとう――


そんな気持ちが伝わったらうれしいな



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