第43話 澤村御影『准教授 高槻彰良の推察6』
内容
「真実を、知れてよかった」盛り上がり最高潮!凸凹コンビの民俗学ミステリ
長野での記憶を失ってから元気がない高槻のもとに、絶縁状態だった従弟の優斗から連絡が。
なんと、婚約者の肩に「人面瘡」が現れたという。
高槻と尚哉が赴くと、婚約者がは高槻を見るやいなや「天狗様!」と叫んで駆け寄り……?(――「肌に宿る顔」)
高槻が運営する怪談収集サイト「隣のハナシ」に、実家の旅館にある「紫鏡」の調査依頼が寄せられた。
依頼人は19歳の女性。幼い頃、母親がその鏡に吸い込まれて消えたという。
古参の従業員も、鏡については言葉を濁し――。(――「紫の鏡」)
異界に魅入られた凸凹コンビの民俗学ミステリ、第6弾!
Amazonより
感想
今回も予想がつかない展開にハラハラドキドキした。
『肌に宿る顔』は、女の右肩に人面瘡が現れる話。
まさかの展開に、深すぎる一方通行の愛は、とても怖いと感じた。
強い執着というのは、自分を見失い、相手のことを思うあまり、ありえない行動をしてしまう。
そもそも、自分を見失っていることでさえ、気がつかないのかも。
人は、遺伝によるところもあるけど、環境によって、変わるというのは、そうなんだろうなと思った。
「殺してでも手に入れたい相手と、どうしても殺させない相手。本当に大事なのは、一体どちらなのだと思いますか?」
という高槻先生の言葉によって、
主人公は、やってしまった過ちに気づき、反省するきっかけになったのだと思う。
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