第39話 澤村御影『准教授 高槻彰良の推理2』
感想
大学の講義で同じクラスの人を『友達』ではなく、『知り合い』と言うところとか、人と一線をおいているところとか、自分の周りにだけ、薄い膜でも張られているかのような気分になるところとか、尚哉くんが感じることに共感する部分がちょいちょい出てくる。
それを読むたびに、尚哉くんにどんどん引き込まれてしまった。
尚哉くんが特殊能力を一時期使えなくなったとき、高槻先生にそのことが言えなかった。
それは、使えなくなったことで自分は高槻先生に必要とされなくなってしまうという不安が理由だった。
それは、とても共感できるところで、
今までできたことができなくなってしまった時、それが理由で側にいてくれた人が離れていってしまうのではないかという不安が頭をよぎる。
でも、高槻先生は、「僕が君を手放すわけがない。たとえ力がなくなっても、過去の体験に変わりはないんだから」と話していた。
そばにいてほしい、君がいてくれたら嬉しいと言ってくれる存在は、とても大切で安心できる存在。
なかなかそんな存在は現れないけれども、尚哉くんは、高槻先生と出会えてよかったと思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます