第9話 湊かなえ『母性』
あらすじ
母と娘。二種類の女性。美しい家。暗闇の中で求めていた、無償の愛、温もり。ないけれどある、あるけれどない。私は母の分身なのだから。母の願いだったから。心を込めて。私は愛能う限り、娘を大切に育ててきました―。そしてその日、起こったこと―。
読んだ感想
お母さんのことが大好きな娘と母親になりきれない女の話だった。
お母さんのことが大好きだけど、母は、心の底から愛してくれない。
母は、娘よりも自分の母を愛し、その母に褒められるように娘を教育する。
そして、娘が大学生になり、そのことを知った時、抑えきれない心の悲しみが溢れ出る。
愛してほしい!愛したい!と思うが、それがうまくいかずに、複雑な心の葛藤を描き出す作品でした。
そして、こういう問題もあった。
一つの命をとるとき、親を選ぶか子を選ぶか。これは、一生かけても選べない難題だと思う。
母性というのは、一体なんなのか。
子を産み、育てる親としての愛情?
だとしたら、一つの命をとるときは、子を選ぶべき?
いや、自分を赤ちゃんの時から育ててくれた親も等しく大切な存在である。
考えさせられる内容でした。
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