第6話 百田尚樹『カエルの楽園』

あらすじ

二匹のアマガエルがたどり着いた夢の楽園は悲劇的な末路を迎えたはずだったが、悪夢の翌朝、二匹はなぜか再び平和な地にいた。今度の世界では、ウシガエルの国で「新しい病気」が流行っていたが、楽園のカエルたちは根拠なき楽観視を続ける。しかし、やがて楽園でも病気が広がり始め……。国難を前に迷走する政治やメディアの愚かさを浮き彫りにし、三通りの結末を提示する、警告と希望の書。





新型コロナウイルスが世界中に広まった今。


そんな世界をカエルの物語として、書いたのがカエルの楽園。今の世界が上手く風刺されていて、とてもわかりやすいお話となっていた。


なんでこんなことも分からないの?とカエルにイライラした部分もあったが、いや、待て。これは現実に起こったら、人間もそうしてしまうことで、時に間違っていることでもそれが常識となり平然と考えたり行動したりしてしまうのではないかと思った。


大きな声で声を挙げているからと言って、それが正しいわけじゃなくて、間違っていることもある。


でも、その間違いを否定するような声をあげることはできない。


葛藤、迷い、矛盾が入り混じっている話だった。


厚さは薄いが内容は深い話だった。



百田尚樹さんの考えがとても風刺されている物語です。

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