営業部はまだうっすら電気がついているのが廊下からでも分かった。

もしかしたら会えるかも!!と思い私は忍び足で廊下をゆっくり歩いた。

中から直人の声と誰かが話す声が聞こえてきた。

そーっと行ってびっくりさせてやろう！と思い近づくと声がよく聞こえて来て二人の姿を見て愕然とする。そこには大好きな二人が、いた。

「･･･ねぇ･･今日も一緒にいてくれるよね？」

「おいおい･･さすがに会社じゃまずいだろ」

「もう残ってる人なんていないよ。ねぇ･･･今日も抱いてくれるでしょ？」

････････ウソ････直人とあゆみ!?

「でも俺、あいつと付き合ってるから･･･」

「もう何回もあたしを抱いてるのにまだあいつの事好きなの？あんないい子ぶりっこ」

そう言ってあゆみは直人の後ろから抱きつく。

一瞬時が凍った。

なに？

なにが起きてるの？

腕の力が抜けて鞄を落とした。

その音に気付いた二人がこっちを見た。

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