第3話

現在、俺はギルドの倉庫を漁っている。王国の使者の後をつけたのだが、現在滞在しているであろう屋敷を見て諦めた。


見張りにの数だけでも躊躇う程なのに、おそらくスキルか魔術によるだろう罠が見て取れた。


これを見てしまえばしょぼく見えてしまうが、銃の携帯率が異様に高い。


銃は、攻撃範囲と殺傷力が高い。それでいてかなりの速さで撃ち続けられるため人種に置いてはとてつもない威力を発揮するのだ。


弾丸は使い捨てであるために、銃は金持ちしか使えない。


傭兵団などでは、銃の多さはひとつの強さの指針だ。


俺の場合は死んだ軍人から貰ったものだが。俺も2丁持っている。しかし、それは例外だし弾も余裕がある訳では無い。


今回一人の使者に対しての護衛の質と量からかなり本気で小夜左文字を狙ってきているのがわかった。

それだけでもつけた価値はあった。





それでギルドの倉庫を漁っている今に至るいる訳だが、ただの物置なためやはり大した価値のものは無い。武器などはそれなりにあるが奪うことはしない。足がつくからな。あと、ポリシーに反する。


ここに置いてあった干し肉をいただき、小夜左文字の置かれている場所について考える。


やはり、金庫だろうか?銀行か?そのどちらにせよ直接戦闘が避けられなさそうだが、オークション会場でならマシだと思うのだがな。


とりあえず今日のところは安い宿をとって寝るか。

そう考えながら倉庫から出た。





オークション当日になった。俺は、今小夜左文字以外に出品されるであろう商品と一緒に隠れて、馬車に揺られながら会場に向かっている。


この御者がサボり魔で助かったからここに入れている。という慣れがだれになっているのだろう。


隣にある本は魔術に関係するものであろうが、俺は使えないので興味が無いし、説明するほどに知らない。


五分ほどで目的地に着いたのか止まった。御者が何か話しているな?


「おい。商品を下ろさなくていいのか?」


「あん?俺達みたいな下っ端の奴が触ったら殺されるぞ?俺達はこの馬車を置いて札を貰って帰る。余計なことはするなよ。」


「わかった」


そう話しながら出ていったので仮面とローブをつけて警戒しながら外に出る。

ここまでは楽してこれた。ラッキーだったがここからは完全にアドリブ。


馬車が止められているのは地下か。そしてラッキーなことにここには同じようにして運ばれてきた商品がある。


「探してみるか」


そういうものの小夜左文字があるとは思えない。ここに置いてあるのは確かに価値があるものだが、秘宝類には程遠い。


全部で5つ分の馬車を漁るが、やはり無い。

どこにあるか分からないがあと3時間ほどで始まるため運び込まれているのは確かだと思うのだが。


とりあえず、上に登るか。目の前にあった螺旋階段を登っていく。


階段の終わりのところには騎士が二人。まだこの段階で暗殺する訳には行かない。バレてしまうからな。


やはり使うしかないか。俺は仮面に魔力を流して、仮面に込められているスキルを発動する。


俺は堂々と階段から出たあと、音を立てないようにすぐ奥にあった部屋の扉に耳を当てて、誰もいないことを確認してから入る。


今、俺がやったのは<隠蔽>のスキルが込められた仮面の能力を使った。十秒ほどだが、視覚を完全に誤魔化すことが出来る。これは『遺物』や、『聖遺物アーティファクト』などではなく、現代に住む技術者が作ったものだが便利だ。特に俺のようなやつにはな。


ただ、それなりに魔力を使うのと、音や、匂いは誤魔化すことが出来ないので注意が必要だ。



一旦休憩するが、ここからどうするか...

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強欲の鼠 最高級ウィンナー @saikoukyuubanana

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