第57話 名もなき関係

新しい生活が始まって

忙しくはなったけど

月1回のペースでユウスケに会っている

実質シングルマザーになってしまったから金銭的に厳しい

正直に話してお願いしてみることにする

本当は昔、貸したお金も返して欲しいくらいだ


ユウスケの自営もうまくいっているみたいで、ホテル代は出してくれることになった

今までのユウスケからしたら嘘みたいな話し

なんか、嬉しいなぁ…

こんな当たり前?のことなのかもしれないけど私にとっては、信じられないくらい嬉しいことで、こんなことで愛を感じる。

そんな自分が情けなくもあり、いじらしくもある


そう言えば、ユウスケから何も買ってもらったことないな…。

私にプレゼントするなんて発想もないんだろうな。


ホテル代は出してくれるようになったけど、相変わらずセックスだけの数時間しか心が通わない。

私のご奉仕の時間はセックスの大半を占める。

最近はセックスの前に1時間位マッサージを頼まれる始末。。。

これは、なんだろうな。


セフレ?でもないし、

内縁の妻でもないし

友達でもないし

恋人でもないな…


強いて言えば…

くされ縁なのかもしれない

鎖縁でもあり腐れ縁でもある…

とにかく私達は

名もなき関係


だからなのか

いつも悲しい。

この気持ちはいつも変わらない。

満たされるのはセックスしている時間だけ。

あとは、苦しいだけ。

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