第55話 別居?!
ユウスケは相変わらず冷たいけれど
なかなか離してくれない
籠の中の鳥のように
真綿でぐるぐる締め付けられるかのように
いつの間にか身動きできなくて…
コントロールされてしまう…
ユウスケにのめり込んでしまった私は旦那とのバランスが徐々に取れなくなっていった…
だから
ユウスケに言われた訳じゃないけど
私は子供を連れて家を出ることになる…
バレた訳じゃない
旦那に不満がある訳じゃない
夫婦が仲悪い訳でもない…
ただ、バランスが取れなくなった
「どういうこと?」
「別にユウスケのせいじゃないよ。私自身の問題だから」
「俺の為とかじゃなくて?」
「それじゃ、重いでしょ?」
「別に。もっともっと依存して欲しいし依存し合いたい」
「共依存はしないようにしたいの」
「良いじゃん、理想だよ」
「違う。結局、私だけが苦しくなるもん」
「そんなことないよ」
「でも、どっちにしても私は自分だけで立てるようになりたいの」
「じゃぁ、俺の近くに来いよ」
「ううん。もう、住みたい場所は決めてあるの。ユウスケの住んでるところからはちょっと遠いかも。」
「どこ?」
「横浜」
「は?普通に遠いじゃん」
「きっと、どうにか会えるよ」
「何それ」
なんか、寂しいのかよく分からないけど、少し怒っているみたい…
でも、ユウスケの近くに行くのは嫌だった
更に離れられなくなって苦しくなるだろうから
私のせめてもの抵抗であり、
自分に対しての優しさ
自分を守ってあげたかった
どこかで思っている
ユウスケから離れたいって
そしたら
色んな不安や悲しみや悩みから解放されると思うから
きっと軽くなると思うから
やっぱり愛しているのに憎い
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