第54話 本当は同じくらい愛してほしいんだよ?!

結局、月に一回位のペースで会うことになる。

私が2時間かけて会いにいく。

だいたい泊まりで私が支払う。

会うって言っても、ユウスケは夜の11時くらいにしか仕事が終わらないからそれから会う。

酷いときは夜中を過ぎる。

ホテルで会ってセックスを1時間位する。

セックスって言ったって…

前戯は5分あるかないかなのに、私にさせるあらゆるご奉仕はいつも30分を超える…

セックスが終わるとすぐに賢者タイムに入るから、目も合わせてくれないし背を向けて話もしてくれない。

そして、寝てしまう。

ユウスケは背を向けてしか寝られないって言うし、触れることも嫌がる。

だから、離れて寝る。

朝はギリギリまで寝ていて、私の顔も見ないで3分で出ていってしまう。。。

これはなんだろうな…。


これはなんなんだろうな…。


私はやっぱり都合のいい女なのかなぁ?

ただ、言われた通りにセックスをしてくれる女になのかなぁ?

言われた好みの服を着て、好みの下着をつけて、彼を喜ばせる風俗嬢になって…。

しかも、ホテル代は私が支払う…。

そこに愛の言葉でもあったら私はもう、なにも文句はないのにな…。


セックス後はしばらく連絡はこない。

返信もままならない。

たまにくるメールは、エロメールのみ。


これって何?

私って何?

自分が情けなくて、可哀想で仕方がなくなる。


そうだ…いっつもこうだ…

ユウスケと居ればいるほど自分が無くなるし

情けないし惨めだ

本当に可愛そうだ

自分が自分に同情してしまう…

そんな馬鹿女に腹立たしさも覚える


でもやっぱり、自分が可哀想だ…


だからいつも思う

ユウスケの事は

ものすごく可愛くて愛している

けれど

ものすごく憎くて大嫌い

このアンビバレンツな感情がひしめき合っている

シーソーのようにバッタンバッタン…


でも、

本当は心のどこかで早く別れたいと思っている

早く心穏やかになりたいって思っている


でも、本当の本当は…

私が愛すると同じくらいユウスケに愛して欲しい


ただそれだけなのに…

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