第89話 (義弟SIDE)魔王城にして

 雷鳴が轟く。


 そこは魔界にある魔王城であった。玉座には魔王サタンが座っている。


「魔王サタン様……」


 魔王サタンの前に、暗黒剣士エドと魔人レイがかしづく。


「なんだ?」


「はっ……報告があります。エルフの国より、神の魔晶石(ゴッドクリスタル)を手に入れる事に成功しました」


 魔人レイはそう報告する。


「そうか……それは良かった。誠に大儀であった。魔人レイ、それから暗黒剣士エドワードよ」


「勿体なきお言葉」


「これで魔道砲を問題なく撃てるわけだな……天界にのさばる天使達への狼煙代わりの一撃となるだろう。クックック」


「その通りであります、魔王サタン様。ですがサタン様、一つだけ問題がございます」


「問題? どのような問題があるというのだ?」


「人間達——このエドワードの義兄であるソルという男が私達の邪魔立てをしてきました。奴らは神の魔水晶(ゴッドクリスタル)を奪われたからと言って、諦める様子もありません……必ずや私達の邪魔をする為、この魔界に攻め入ってくる事でしょう」


「そうか……そんな事があったのか」


「ですがご安心ください……奴らにそんな邪魔はさせません。必ずや私とこのエドワードの力で、奴らを捻りつぶしてやりましょうぞ」


「ふふっ……頼もしいではないか。それでは早速、魔道砲の準備を進めようではないか。我等の憎き天使達に、目に物を見せてやろうぞ」


「はっ!」


 こうして、神の魔水晶(ゴッドクリスタル)を手に入れた魔族達であった。そして、天界に攻め入る為に魔道砲の発射準備に入ったのである。


 世界の命運をかけた危機はもうすぐそこまで迫ってきているのだ。


 果たしてソル達は間に合うのであろうか……。


 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


作者からのお願い。この作品はカクヨムコン7に参加しています。ですので☆を入れて応援してくれると嬉しいです。


そして新作が2作品あります。こちらも応援してくれると嬉しいです。よろしくお願いします。


世界最強の無名剣士【ノービス】。クラス転移で役立たずはいらないと捨てられたが、異世界召喚二週目の俺は効率プレイで成り上がる!


https://kakuyomu.jp/works/16816700428940495346


完璧な美少女と言われる幼馴染が生活破綻者なダメ人間だという事を俺だけが知っている~彼女の世話係になった俺、毎日がドキドキハラハラすぎる~


https://kakuyomu.jp/works/16816700428301200370



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る