第4話 清彦 2
いつのころからだろう、肌と肌を合わせることに快感を覚えるようになったのは、その
日帰って、食事の支度をしている時に清彦は私を求めてきた。昼間病院にいる時の拒否
はとは明らかに違う嫌々をしながら。私は清彦にキッチンで服を脱がされていった。昼間拒否した分、激しかった。そのまま私たちは絶頂に達したて果てた。同居とはいっても大きな家だし、お父様は忙しくてそんなに早くはかえってこないし、お母様もどこかに出かけている。
私は清彦以外の男の人を知らない。
婚約者というのは、つまり女を差し出すということだ。友田家に嫁に入るということは、清彦にこの体を差し出すこと。だから決してほかの男の人と仲良くなってはいけない。そして、そういうことだから、体の関係は結婚してから。と言うことだったが、十代の終わり、そう私は十七歳の時に友田の家に入った。その時清彦は二十歳を超えたばかりの医大生だった。一つ屋根の下に十七歳と二十歳の男女。それも結婚することを前提とした二人、何も起こらないわけがない。私と清彦がそういう関係になったのは、実に私が友田家にはいって一カ月くらいしかたっていなかったころだった。そういう関係は結婚してからとされていたが。仕方がないと思ったのか、黙認と言うことになった。
それから私は定期的に清彦とそういう関係になった。結婚を前提としていなければ、どれだけ私は清彦にもてあそばれたことだろう。いくらきちんと避妊をしていたからといって、妊娠しなかったのは。奇跡のようだった。私は清彦の求めに応じ、いつでも清彦を受け入れた。そしてその関係は今もつづいている。
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