第五話 〜下校〜
あの〝罰あり鬼ごっこゲーム〟を終えて教室に入ると
〝キーコン カーコン キーコン カーコン〟
と酷く辛い昼休みの時間の終わりを告げるチャイムが鳴り響いた
〝やっと解放された〟とホッと
その横で罰ゲームを出来なかったためなのか、
そんな彼らと授業を受け、やっと長い学校の時間が終わった
それと同時にすぐ
「早く帰ろう!」
と声をかけると
こうして長い学校の一日を終える
たまに
しかし
そんな三人での下校のお陰で
「やっぱりあいつら酷いよ」
とそんな拗ねたような不機嫌な声がする
その声の方に
流石に学校以外まで自分を押し殺すのは難しいらしいのか、いつも帰りはこうして
「まーそう言うなって、僕は大丈夫だから」
と
「そうだよな、やっぱりあいつらは酷いよな」
と
ただその話を長引かす気はないのか
「でも安心しろよ。俺らが着いてからな」
とすぐに
それに
「そうそう、本当に辛くなったら頼ればいいんだよ」
と腕を組んで頷いている
その後はいつも決まって明るい話題に変わる
内容は最近の流行だったり、校長先生が実はズラだったなんて言う、本当にたわいない話だ
こうして帰りはいつもクラスの愚痴をこぼした後、
そんな時間は今となっては
分かれ道にくると
「また明日な」
と言って拳を出す
それに
ただ決して〝さよなら〟とは言わなかった
「それじゃあ明日ねー」
と
多分その言葉には別れの意味ではなく〝明日も会おう〟と言う確かな意思が込められているのだろう
そうして二人の大切な友達と別れた
これも今となっては
向かう場所は
そこは古びた通学路の近くにある神社の、すぐ脇の茂みから入るのだが、この方法以外では行くのが難しいほど入り組んでいる
まさに秘密基地へと向かうための迷路だと言える
それと同時にその入り口もはっきり分かってなければ見つけられないぐらいの
それを見つけれたのはある意味〝幸運〟と言えるだろう
茂みを抜けて道沿いに進むと林の奥に開けた場所がある
なんとも言えない独特の雰囲気がある場所だ
林の中に開けたそこには少しの岩山と、林の木を使って器用に作ったウッドハウスがある
一言でその場所を表すならば〝秘密基地〟である
そんな
「また来たんだ」
と声をかける
「なんか悪いか?」
といつものように聞き返す感じで答えた
その変わった挨拶のようなやり取りを楽しむように、その聞き返した
「別にー」
と片手に頰を乗せて岩の上から答えた
そんな会話をしながら〝この秘密基地は僕と彼の二人しか知らないから落ち着くんだよなぁ〟と
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