第15話 バルト島IV
「私の目的は聖霊を殺すこと。」
サーザンは剣を構えた。
そして、サーザンは一瞬にして消えた。
と思ったらミアの前にいた。
「消えろ」
ミアは突然のことで何も抵抗できなかった。
「ミア!」
「ミアちゃん!」
雅也と梨沙は急いでミアを守りに行くが、間に合わない。
すると、カーン、と剣と剣がぶつかる音がなった。
「危ないですね」
サファイアがミアを守った。
「私の剣を止めるとはなかなかやるな」
「吸血鬼逃げて」
サファイアはミアを雅也と梨沙のところに行かせた。
「どこ見てんだ」
すると、ミアを見ていたサファイアはサーザンの攻撃をしようとしているのに気づかず、顔にかすり傷。
サファイアは自分のほっぺを触りさながら
「あなたもやりますね。」
サファイアはこう言うと、なぜ、と続けた。
「あなたはなぜここにいるんですか。[GAME]と一緒じゃないんですか。」
なぜサーザンは[GAME]と一緒にいないのか気になったサファイア。[GAME]はよく拠点を変えているというのになぜ。
「私はお前ら聖霊を殺すのが上からの命令でね。そういえば、さっきも1人殺した。」
サーザンはさっきやっていたことを言うと、サファイアは
「嘘・・・名前は?」
サファイアは聞いた。
「たしか・・・ファルって名前だったかな」
サファイアは剣を強く握る。
「私の・・・親友・・・お前は絶対に許さない!」
サファイアは怒りをサーザンに向けた。
「よくも、よくも!」
とりあえず、剣を振りまくるサファイア。それに対して、サーザンは余裕に避けていく。
「こんなものか」
サーザンは呆れたように言った。
とその時。
「私はまだ生きてるよ。サファイア。」
入り口から聞こえたその声は。
「ファル・・・」
サファイアの安心した声が響く。
背はやや高く、少しボロボロの体だが歩けるようだ。
「チッ、生きてたか、でもここで全員殺す!」
剣をもう1本持った。
「あなたたち、行ける?」
サファイアは雅也、梨沙、ミアにたずねる。
「あぁ、行けるよ!」
「うん!」
「ミア行くよ!」
3人は剣を構える。
「ここじゃあ少し狭いかな」
ファルは勢いよくサーザンの方に向かい、上へと蹴りあげた。
「グハッ・・・」
天井を突き破り、外に出た。
「みんな行くよ!」
ファルが空けた天井にみんな外に出る。
「よくも・・・」
サーザンは立ち上がりながら言った。
「よくも、かぁ。こっちのセリフなんだけどなぁー。」
ファルはサーザンの腹部を蹴り、顔を蹴り、を繰り返す。
「あれ・・・これ俺らいる?」
雅也はファルの攻撃を見て言った。
「どうだろう、いらなさそう」
梨沙は雅也と同じ考え。
「私も行きましょうか。」
サファイアはファルの加勢に加わる。
サーザンはボコボコにやられている。
「なにかおかしくないか?」
「うん、なん攻撃しない。」
「ミアも思った。」
3人はサーザンの違和感に気づき、サファイアとファルに伝える。
「サファイア、ファル!サーザンの様子が・・・」
雅也は言おうとすると、サーザンが宙に浮いた。
「私はまだ負けてない。聖霊は殺す。」
サーザンの体はさっきの体付きよりも筋肉が多くなっている。
それに背中からは巨大な羽。角。鋭い爪。牙。
「グワ、ギャャャャャャャャャャャャャャャャャャャ!」
物凄い声。鼓膜が破れそうになる。みんな耳を塞ぎ、成れの果ての姿を見た。
もう自我はない。
「今までにない戦いになりそうね。ファル。」
「あぁ、そうだな。サファイア。」
物凄い戦いが始まる・・・。
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