第14話 バルト島Ⅲ

「それでは自己紹介をしましょう。」

ある少女、10歳ぐらいの年齢でミアとは同じくらいの背丈の人は言った。

こうなったのは5分前、この部屋に入ってからだ。

「なんだこれ・・・」

3人はその部屋を見渡す。と奥のモニターをいじっている1人の少女。

「誰だ!」

少女は雅也の声に驚き、ビクッとした。

「びっくりした・・・」

少女は小さく3人に聞こえないように言った。

「お前こそ何者ですか!」

「俺は[GAME]の元基地に情報収集に来た。」

雅也は目的を話すと、

「あなたもですか。それじゃあ仲間でいいんですかね。」

少女は言うと、

「それでは自己紹介をしましょう。」


「私の名前はサファイアと言います。聖霊の知識を担当させてもらっています。」


この少女、サファイアも聖霊だ。確かにでこに宝石がある。

「知識ってどう言うことだ?」

「知らないんですか」

聖霊って言うのは分かるが、その後に言った知識とは。

「聖霊にはそれぞれ役割があるのですよ。」

例えば、と言ってサファイアはミアを見た。

「あなた。あなたは聖霊の吸血鬼でしょ?」

聖霊にはそれぞれ役割がある。ミアは吸血鬼と言う聖霊。サファイアは知識と言う役割。

「そうなの?」

ミアは言うと

「そうかもな。」

「そうです。」

とサファイアは言った。

「ところでサファイアは何しに来たの?」

梨沙は言った。

「私もあなたたちと一緒ですよ。」

サファイアも3人と目的は一緒。

つまり、と雅也は言った。

「ええ、そうです。[GAME]の手がかりを探しに来ました。」

サファイアは言うと、でも、と続けて、部屋全体を見渡す。

「手がかりは1つもありませんでした。」

とサファイアが言った時、

「不法侵入ですよ。みなさん」

地面が急に揺れ始めた。

「地震?」

3人とサファイアは必死に近くに掴まる。

さっき3人が入って来た入り口から かたん かたんと足音が聞こえてきた。

「何かが来ます。構えててください。」

サファイアは3人に命令を出した。

とその時入り口の向こうから赤い光が。

「避けて!」

3人とサファイアの方に飛んできたのは、火の玉だ。

サファイアがいち早く気づいたのでみんな避けられた。

火の玉は3人とサファイアをそのまま真っ直ぐ飛んでいくと、後ろにあった本棚が一瞬にして燃えて消え去った。

「これは、これは。聖霊がお2人も。」

入り口の向こうから来たのは。

女の人の体をした、

「私は[GAME]幹部トゥエルの1人。サーザンと言います。」

[GAME]幹部トゥエル。現時点では、雅也、梨沙が倒した、ハイム。そして、シンたちを殺した、ナイラだ。

今新たに[GAME]幹部が1人わかった。

「気をつけて下さい。」

サファイアは3人を警告する。

「相手は手強いです。あの剣を離させるか壊して下さい。剣で戦ってくるでしょう。」

サファイアは3人に簡単な説明をした。

サーザンはそう言うと腰に着けていた剣を抜いた。

「私の目的は聖霊を殺すこと。」

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