第27話 魔法補助魔法と放置プレイ
魔力を増やすにはたくさん使って、たくさん回復すると段々増えるらしい。
体力と一緒だ。
普通は
事故も多く、
せいぜい盾で殴る程度の威力だと盾で殴るし、近接戦闘なら剣の方がいいし、
魔力の消費は多いから攻撃するなら
あれから毎日、イレーネと二人で一日の講義が終わった後、街の外へ出て人気のない大きな音を立てても大丈夫そうな森林の奥の方で
イレーネと見つけたこの方法なら魔力量の成長が早くなりそうだ。
欠点といえば、とてつもない破砕音と大きな反動のために毎度後ろによろめいてしまうということくらい。
やりすぎると人気のないところで2人して気絶してしまうのだから気を付けて殴り合っていく。
毎日ヘロヘロになり、今日も頑張った、と言い帰路に就く。
魔法の講義もマーリンの時代から勇者達の時代になり知っている言葉で作られた魔法が出始めた。
印象深かったのはどんな魔法も強化することができるという魔法補助魔法ともいうもので、「
「
なんにでも使えるので重宝しそうだが消費量が多いため、やはりあまり使われてきていないらしい。
いつか叫んでみたいと、心の中に課題として書き残した。
講義をしてから実技という流れで魔法の習熟と戦闘訓練をして空いた時間を図書館に通い元の姿に戻る手段について調べるという日常を数週間、おとぎ話を含めるといくつかの可能性があった。
一つ目は王位継承権をめぐって順位の低い王子が上位の王子に呪いをかけてカエルにした。
英雄が湖に眠る鏡の秘宝で元に戻し英雄と王子は王と妃となったという話
二つ目は悪魔が王に姿を変えて国を乗っ取った後、税を上げ、軽い罪でも処刑し、
国を混乱に陥れた時に旅の召喚者が邪悪な魔力の残滓に気づき、
姿を変化させる魔法を無効化する薬を使って悪魔の姿に戻し、
討伐後その国の王となった話
三つ目はバジリスクの大発生によりある村が石化させられ全滅した。
しかし旅人とその仲間達がバジリスクを退治し、聖なる力が秘められた剣をかざし石に変えられた村人を元に戻したという話
四つ目はゆく先々でだまされ、傷つきながらも人に施しをする旅の青年が人に化けた魔物に狙われた時に、不憫に思った女神がすべての虚構を見破り無効にするという真実の瞳を与え、魔物を討伐し、英雄となった青年の話
五つ目は女神の沐浴を覗きに来た男に女神が水浴びが気になるならあなたもいらっしゃいと言って女にし、男はそのまま女神の従者になったという話
どれもこれも眉唾物だが不思議な世界での不思議な物だと思うとどれもありそうな気がしてくる。
しかし、こうしてよく考えてみるとずっとだれかと入れ替わったと思っていたが変化させられたという可能性もあるのだな、と気づいた。
むしろ呪いやら魔法がある世界なら入れ替わりより可能性としては高いのではなかろうか。
そう考えたらこの邪魔な髪もばっさりやってもいいし多少無理してもいい気がして元気が出てきた。
どうせどうなっても自分の体だ!
なんだか元気になってきた。
元の体を取り戻したらこっちの世界にいてもいいし、帰る手段を探してもいい。
何はなくとも元の体を取り戻す。
あれから攻撃手段、魔法からの防衛手段を覚え、肉体強化なく剣を腕力で振って振り回されることなく素振りすることができるようになり(これが一番時間がかかった。)
肉体強化のみで1対1でそこそこ戦えるようになった。
イレーネはまだ苦手なところもあるが、秘密の魔力の強化特訓によってフィジカルの不利は
魔法で補えるようになってきた。
やっとここまできて物理攻撃からの防衛手段を覚えた。
物理攻撃からの防衛手段は
これでやっと次の段階に進むということだった。
進む、といっても練兵場でやることは変わらないらしい。
講義内容が次に進むとのことだった。
いい節目だったのでいつもの3人で打ち上げをしてやっぱりロペスが一人で抜け出し、イレーネはやっぱり酒に飲まれたのでたまには放置して捨てて帰ろうかと思ったが飲み屋に放置は可愛そうなので筋トレついでに担いで帰り部屋の前に転がして置いたら次の日の朝、エリーとイレーネにものすごく怒られた。
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