第13話 その頃、勇者達は……①
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レイン王女は、サーバインに命じて2人を出した後に勇者達に向かって言った。
「さあ、勇者様方はこちらへどうぞ。先ずはお部屋にご案内いたしますわ。勿論、個室でございます。それと爺、メイド長に連絡して勇者様方のお世話係を手配してちょうだい。」
「はっ。姫。直ぐに手配致します。」
爺は年に似合わない素早さで部屋を出ていった。
「レイッチ~。私、お腹空いた~。」(ミドリ)
「へへへっメイドさん、可愛いかな?あんな事やこんな事もして良いのかな?」(タツヤ)
『さて、この2人の手綱をどう取ろうかしら。王女も信用出来そうにないけど。あの、爺やはもっと厄介そうと感じるのよね。まあ、暫くは様子見しましょう……』(アヤカ)
ミドリとタツヤは何も考えて(タツヤは妄想してるが)いない事がわかる言葉を出していたが、アヤカは声に出さずに心の中で警戒を強めていた。
そこにメイド長と思われる女性がイケメン男2人と可憐な少女1人を連れて現れた。
「レイン王女様、勇者様方をご案内する者を連れて参りました。」と頭を下げる。
「そう、それじゃあ勇者様方を各お部屋にご案内してちょうだい。勇者様、この者達がお部屋にご案内いたしますわ。先ずはお部屋でお寛ぎ下さいませ。後程、お食事の用意が整いましたらご面倒ですが、食堂に足をお運び下さい。そこで食事をしながら今後の事をお話させて下さい。」
レイン王女は頭をさげながらそう言うと、更に
「では、お食事の時まで失礼いたしますわ。」と、告げて去って行った。
タツヤ)
「え~っと、俺の案内をしてくれるのはこっちの可愛い
鼻の下をデレーと伸ばしながら聞く。
少女)
「はい。未熟非才な身ながら勇者様のお世話を仰せつかったカミナと申します。よろしくお願い致します」
ミドリ)
「やだ~、男前~。私はあなたが良いわ~」
ミドリは目からハートを飛ばしながら、引き締まった体つきの男に言った。
イケメン①)
「はい、ミドリ様。私で宜しければ喜んでお世話を致します。タースと申します。どうぞ宜しくお願い致します」
アヤカ)
「それじゃあ、私はあなたと言うことななるわね」『ちょうど良かったわ。狙っていた方で。この
イケメン②)
「はっはい、アヤカ様。ライです。よろしくお願い致します」
イケメン②のライは少年から青年になろうかという位の年頃で見た目は華奢で、顔を真っ赤にしてアヤカを真っ直ぐに見ていた。
そして、3人は
タツヤ……
部屋に入るなり、カミナに鍵を掛ける様に言う。
『グヘヘ、さあ慌てるなよ俺。先ずは部屋に風呂があるか確認しよう』
「カミナ、食事前に汗を流したい。風呂はあるのか?」
「勇者様、あちらの奥の扉に脱衣所とお風呂がございます。既に湯船の用意は整ってございます。どうぞ、ご安心して汗をお流し下さい」
「ん? カミナが背中を流してくれないのか?メイドの仕事だと思うが……」
「あっ、はっ、はい。畏まりました。勇者様のお背中をお流しするために誠心誠意、努めさせていただきます」
「クックックッ。と言うことはそう言う事もあるのかな? 俺がカミナとあんな事やこんな事、汗を流すつもりが汗をかいちゃった! 的な出来事が……」
「?…… 勇者様の仰る事は良く分かりませんが、精一杯がんばります」
「そうかぁ、精一杯がんばるか。それじゃあ、お願いしよう。それと、勇者様じゃなくご主人様と言ってくれ」
「はい、畏まりました。ご主人様」
『グフフ~、たっ楽しいお風呂タイムの始まりだあ~~~』
タツヤの妄想は止まる事を知らない……
次回、
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