1-2
「聖女様?」
「ハッ!」
アレクシスに声をかけられて、『私』は
「大丈夫ですか? 名だたる『オーアインの聖女』とはいえ、あれだけの奇跡を使った後ですから、さぞお
「あ、いえいえいえ! 私なら……ェヘン、『わたくし』なら問題ありませんので。
「それならいいのですが……」
なおも私に心配そうな目を向けるアレクシスたち三騎士。いや、これはただの尊みの
──『オーアインの聖女』ことエナ・ミレーナ。しかしその正体は、
生まれは栃木、育ちは埼玉、職場は東京。奇跡も魔法もない世界で私は、典型的なお上りさんとして社会の歯車に
前世では神も仏も信用してなかった私がなぜ、という感じだが……
かつての私はブラックじみた仕事の合間に、箱推し(グループのメンバー全員が好きでグループごと
で、そんな感じだったからこそ、この世界で三騎士様たちに
ざっくり説明すると、
聖騎士たちを『推し』として応援したり『尊さ』を感じる。
→聖騎士は神力の代行者で神の
→聖騎士を
→聖騎士への尊みの強さ=神への信仰の強さ。
→神は信仰が強い人間に力を
→聖騎士への尊みが高まるほど聖女のレベルが上がる……というわけなのである。
旧名:江波レナ、
そして今。私は十八歳の『オーアインの聖女』エナ・ミレーナとして、三騎士様たちを箱推ししつつ、彼らのそばに仕えているのだった。
ひとしきり労いと報告を
「お疲れのところ申し訳ありません、聖女様。今回もまた、部下たちに
「ええ、もちろん。それでは今すぐにでも奇跡を……」
そうアレクシスに答えた私の
……【癒しの奇跡EX】? あれ、私が使える回復の奇跡って最大が【癒しの奇跡Ⅳ】じゃなかったっけ。あ、ひょっとして今回の尊みで新しく覚えたのかな!? ウッヒョーありがとう神!
と、
それを見た騎士たちが「おぉ」と
──しかし今回は、魔法陣は部屋の
「……え……?」
ザックローがギョッとして目を瞬く。サラマンダが慌てて窓の外を見ると、謁見室を中心に広がる魔法陣は周りの建物を
ちなみに、そんな彼らの
「せ、聖女様、これは──」
アレクシスが口を開いた瞬間、魔法陣は太陽のような
【癒しの奇跡EX】、すごい
ただ、あの
敬具
そういえば【千里眼の奇跡】に録画機能って付きませんかね?
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