第27話  コイバナ


冬美はひょんなことから、立花さんと登校するようになった。


同じ中学だったのだが、

あまり話をしたことがなかった。


電車の中で話かけられそのまま登校し、今に至る。


話の98%は、立花さんが片思いをしている男子の事だった。


同じ吹奏楽部に所属していてとてもかっこいいらしい(立花さん曰く)


毎日、ちょっと恥ずかしそうに顔を赤らめながら、それでいて楽しそうに彼の話をする


立花さんを見ていると、冬美は思った。


『好きな人がいるとこんなにも毎日が楽しいのか?』


かっこいい彼と制服デートがしてみたい。


考えてみた。


高校に入学してからだいぶ経つが

男子とは二人しか話していない。


それも細木君と漫研部の人だけじゃないか?!


厳しい現実にため息をつく冬美であった。


 




 

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