第26話 がり勉メガネ



冬美のクラスに4人のあまり関わりあいたくないグループがいた。


以前の松山さんの先輩たちとは違い、

実は話をしてみたら・・・なんて感じではないのはわかっていた。


その中の上遠野さんが何故か冬美を敵視していて

「何こっちみてんのよ」

「スカしてんじゃないよ」

などと言ってくるのがうざかった。


無視してくれた方がどれほどいいかと冬美は思っていた。


ある朝、冬美の横を通り過ぎるときに

「がり勉メガネ」

とつぶやいた。


冬美はその言葉を聞いてちょっと笑ってしまった。


『今時小学生でも使わないような言葉を高校生が使うなんて』と思ってしまったのだ。


ショックを受けているかと思った冬美を見ようと思っていたのに、

冬美が笑っていたので、

上遠野さんは自分が思っていたのとまったく違う反応だった為か、相当腹が立ってしまったのだろう

「馬鹿にするんじゃないよ」と言い教室から出て行ってしまった。


面倒なことになってうんざりしている冬美であった。


 




 


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