第25話 憧れの漫研部

小学生の頃から漫画を読むのが大好きだった冬美は、いつしか自分も漫画を描きたいと思っていた。


絵を描いたりストーリーを考えている時が楽しかった。


中学生の時は受験勉強もせずに、

ケント紙やGペンを買い、

独学で漫画を描いていたがうまくはいかなかった。


高校には漫画研究部があって知識が学べると思い、高校にいこうとやっと決意したほどであった。


入学して仲良くなった葵ちゃんと椿ちゃんを誘い放課後部活見学に行った。


ドキドキしながら扉を叩いた。


先輩と思われる男子生徒が出てきて

「見学したいんです」と言ったら扉を開けてくれた。


中の様子を見た冬美達はギョッとした。


カーテンが閉まっていて、

真っ暗闇の中、一心不乱に漫画と思われるものを描いている人が3人くらいいた。


怖さより興味が先に立った。


冬美が一歩足を踏み出したら、腕を引っ張られた。


後ろを見たら今にも泣きそうな葵ちゃんと椿ちゃんが


「帰ろうよ、お願い」と小声で冬美に訴えてきた。


さすがにふたりを無下に出来ず、

先輩と思われる3人に

「また今度来ます」と言い、その場を立ち去った冬美達であった。


 


 


 

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