第19話 春子の憂鬱
父秋彦が仲裁に入ったおかげで、
区長さんとおじさん達の揉め事が落ち着いて一段落!…とはいかなかった。
母春子が最近しょんぼりしていて元気がない、ため息をついたりしてぼーっとしている。
そういえば最近、近所のおばさん達と井戸端会議をしていないし出掛けてもいない。
夕飯の時にさりげなく
「最近カラオケいかないよね?」
と聞いてみた。
春子はジロッと秋彦を見て、
「誘われなくなった…カラオケもフラダンスも誰にも誘われなくなった、お父さんのせいで」
冬美は『自分が学校に行っている間にそんなに遊んでいたのか!』と思ったが深刻そうなので言うのをやめた。
いつも出掛けているメンバーの中心が区長の奥さんで、今回の件で機嫌を損ねて春子を誘わなくなったらしい。
状況がアホくさ、大人になってもこういう事があるんだ…と冬美は思った。
落ち込んでいる春子に
「そんな人と行かなきゃいいでしょ!暫くしたら状況が変わるからほっとけば」と冬美は言った。
数日後、今回の話を聞いた人たちが「区長の奥さんもひどい事する」と非難する人達が増えて、春子は別のグループに誘われるようになって喜んで出掛けるようになった
秋彦もほっ・としているだろう…と冬美は思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます