第14話 フォークダンス


冬美は岩山くんとフォークダンスではちょっとした思い出がある。


 フォークダンスの練習が、

冬美はすごく嫌だった。


 男女が手をつなぐことが恥ずかしくて、まともに踊らないので、

いつも先生に怒られていた。


それで人差し指だけ触って踊るという変な感じになっていて、

ちょっと触りすぎると男子に「さわんじゃねえ」とか言われる状況だった。


«男子全員、女子に対してそういう態度であった»


『早くおわってほしいな』と思いながら次の男子へ…岩山君だ。


顔が珍しく怖い感じになっていると思ったら、「おい!お前らガキみたいなことやってんじゃねえぞ、バカらしい」と、まわりの男子に行った。



「柳沼、お前もちゃんとやらなきゃな」と言って、手をガシッとつかまれ、

初めてちゃんとしたフォークダンスを踊った。


それを見ていたまわりの男女も、

キチンんと手をつないで踊ったのだった。


『岩山君っておとなだなぁ~』と思った冬美であった…。


 


 


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