突然陰陽師になることになりまして。

@umaneko1717

第1話 プロローグ

俺、東雲宗太郎には、小さいころから妖が視えた。

 そして、それは俺が高校二年生になった今でも変わらない。

 妖っていうのは、例えば幽霊とか悪霊、それに妖怪などの、霊感がない人には見ることができないものだ。

 普通の人には見えないものを視ることができるなんて、特殊能力みたいでかっこいいなんて思ったらそれは大間違いだ。普通に生活しているだけで、他の人には見えないグロいものを視てしまったり、悪霊に憑りつかれやすかったりと、ほとんどデメリットしかない。幽霊と友達になるなんてもってのほか、こちらが視える人間だと気づかれてしまったら、延々と追いかけられてしまう。

 だから正直、俺は霊感が全くない普通の人が超絶羨ましい。というか、できることなら自分も霊感のない人間としてこの世に生まれたかった。

 そして、霊感があるばかりに、今日も面倒なことに巻き込まれる羽目になってしまった…。

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