(二)-13

 僕たちはすぐに散開し、目的地に向かうことにした。少し足早に。再び散開して山の斜面を斜めに上るようにして歩いて行った。

 するとしばらくも行かないうちに再び悲鳴が聞こえた。こんどは背後からだった。

 僕は声の方へ向かった。たしかトリビシ大学から参加していたカップルのニーナの声だった。

 大して離れてもいない、二〇メートルほどのところで彼女は倒れていた。犠牲の三人目となった彼女は、背中にナイフを突き立てられてうつぶせに倒れていた。彼女の下には彼女のボーイフレンドのセルゲイが首をかき切られて倒れていた。これで犠牲は四人目だ。


(続く)

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