第7話 森の異変と元凶
グレートグリズリーを倒した後、魔物を解体して魔石を回収し、肉や毛皮などは穴を掘って埋めた。動物の解体は前世でやったことがあるので手間取ることは無かった。この森で何があったのか調べるために私は森の奥へと入っていった。
森を移動していると通常ではいないような浅いところまで奥の魔物が来ている。これでこの森に何かがあったことは決定的となった。
途中で遭遇した魔物はすべて倒して魔石を回収しているのだが、倒した魔物の数が多すぎて、邪魔になってしまった。
魔石を捨てようか考えながら、移動していると、
!?...巨大な魔力を感じた。魔力を感じたところに向かっていくと血と腐った肉の匂いが漂ってきた。そのひどい匂いに顔をしかめた。その場所に着くと、たくさんの魔物の死体が転がっていた。どの死体も魔石が抜き取られていた。魔物たちはこれをやった犯人から逃げていたんだ。
その時、「ずいぶんと弱そうなのが来たな。クックック」と声をかけられた。
振り向くと二本足の魔物がいた。「お前、何者だ?」目の前の生物がどういう物なのか分からなかったので、聞いてみた。
「最強の魔族とはオレのこと!そう、ジュイター様だ!」
ああ、モブキャラか。
「こんなところで何をしていた?」
「冥土の土産に教えてやろう!魔石を喰らい魔力量をきょうかしていたのだ!そして、人間を皆殺しにするのだ!」
冥土の土産ってそういうことか、私は人間だから殺すと言うことか。
「お前に私は殺せない。相手の実力も分からないようなやつに皆殺しなんてできるわけないでしょ。」
「なんだと!殺してやる!生まれてきたこと後悔させてやる!」
煽り耐性低!
「こっちのセリフだ。」
こいつは弱いが戦いに絶対は無い。気を引き締めなければ。
魔族は一気に飛びかかってきた。私のことを舐めているようだ。好都合だ、本気を出す前に無力化してしまおう。
飛びかかってきた魔族の足をすれ違いざまに切り落とした。
これで空を飛ばない限り逃げられない。
「ぎゃあ!」魔族は倒れて悲鳴を上げた。
「なぜだ!オレは人間を皆殺しにするはずなのに!こんなガキに!」
何か叫んでいるが、私はかまわずに他の手足を切り落とした。
「ぎゃあああ!!」悲鳴が上がる。
「あなたに人間を殺すよう指示した魔族がいるのか?」
「...」
「いるのね。どんな姿をしている?なんて名前?」
「い、言えない...」魔族は恐怖で体を震わせた。
黒幕は恐怖でこの魔族を支配していたようだ。
その後、何度も黒幕について聞いたが答えることはなく、目を離しているうちに舌を噛んで死んでいた。
とりあえず、森の異変の元凶は死んだから、森の異変は収まるだろう。
魔族に関しては気になることばかりだが、何も分かっていない。
こればっかりは今はどうすることもできないだろう。
なんだか一気に疲れた気がするよ。
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魔族・・・力がすべてでずっと魔族同士で争っていたが、最近一人の魔族が他の魔族を従えているらしい。
魔族には魔物より大きく純度の高い魔石があるが、メイは知らないので一緒に燃やしてしまった。
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