第8話 街へ
今更だけど私の口調って普通に男口調だよね。ボロを出さないように一人称私にしたのに意味ないじゃん。でも女の人の口調ってどんな感じなんだ?
そうだ!これからは敬語を使うようにしよう!敬語なら男女の差も少ないからボロも出ないはずだ!
心の中で話すときは今までどうりでいいか。
あの後、森に何度か入ってみたが、浅いところには弱い魔物が、深いところは強い魔物という本来の形に戻っていた。
その時に、何体か魔物を狩っていたのだが、魔石が多すぎて家の裏に隠すのではいつかばれてしまいそうだ。
「街に行くんですか?」
「そうよ、もうすぐ冬だから街に行って必要な物を買うの。後なんで敬語なの?」
「街ですか、行ってみたいです!あと敬語を話している人ってかっこ良いじゃないですか。」
「へ~、そうなんだママはメイが楽しそうなら良いわ。」
街!街なら隠し場所からあふれそうな魔石を売れる!...子供がBランクの魔物の魔石を持って行って売れるのだろうか?最悪、盗品だと言われて通報されるかもしれない。売れても買い叩かれてしまうだろう...。
はぁ...、もっとうまいこと隠さないといけないな。
今日は街に行く日だ二つの馬車の周りを10人の村人が歩いている。私はまだ小さいということで馬車の中にいた。
歩いているのでかなり遅く、街で一泊して翌日帰るそうだ。
そうしていると、「盗賊だ!」という叫び声が聞こえてきた。
馬車の外を見ると30人ほどの馬に乗った盗賊が近づいてきていた。
村人たちは逃げようとするが、スピードが違いすぎる。逃げ切れないだろう。
そこで私は馬車を降りて風魔法«ウィンドスラッシュ»を放った。
盗賊は半分ほどが体を両断され、それを見た盗賊たちは慌てて逃げていった。
盗賊の首を街に持って行くと賞金がもらえるらしく、全員で首を回収していった。
その最中村人たちの視線が得体の知れない物を見る目に変わっていた。
その後、街について盗賊の首を渡すと賞金をもらうことができた。
総額100万Gで名の知れた盗賊の首がいくつか入っていたそうだ。
村人たちが持ってきてお金が10万Gなのでかなりの大金なのだが、これをすべてくれるというのだ。いらないと行ったのだが、戦ったのは君だけだからと押しつけられてしまった。
助けたはずなのに村人たちとの距離は開くばかりだった。
...このお金どうしよう。
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通貨・・・聖教会15第教皇ゴルドーが発行したゴルドー金貨にちなんでゴルドが単位になっている。
普通に暮らすだけなら1万Gあれば1年間暮らしていける。村人たちは1万G持ってきていたが、それは数十世帯がお金を出し合ったからである。
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