1F 三つ編みの先客3
「くだらん」
少女は
「くだら……ない?」
「あなたには、私の気持ちはわからないでしょう!?」
「わからないわ。あなたの気持ちも、彼の気持ちも、あなたがここへ来た理由もね」
「そんないいかげんな態度で私のことを止めに来たわけ?」
ばかばかしい。こんな人間に話すべきじゃなかった。
けれど、よかった。そのことを、全てを話す前に気付くことが出来て。
もう
「勘違いしないでよ」
そのとき、少女は再び私の腕を強くつかんで言った。
「わたしはあなたを止めに来たんじゃない。言ったでしょ。納得したら落としてあげるって」
「どうしてあなたのことを納得させないといけないの」
「そういうところじゃないの? 彼が
「はっ……?」
「あぁ、でも、彼は自分が悪いって言ったんだったっけ。じゃあ、あなたに非があったわけじゃないのか」
「……そう。そうよ。私は、何も……」
彼女の物言いに、すぐにそう言い返せなかったのはなぜだろう。
「とにかく、あなたがここに来た理由はそれだけじゃないでしょ。別れを告げられたことだけが原因なら、帰り道に電車にでも飛び込めばいい話だし」
「ひどい、言い方ね」
しかし、確かにその通りだ。別れ話にはつき物の、続きがある。
「続きをどうぞ」
何もかも見透かしているかのような彼女の瞳。顔を
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