2−2
現場は公園内の中心にある運動広場。愁が向かうと三条と水池もいて、彼らはバイク集団と対峙していた。彼らは「
しかも、一人やたら僕を睨みつけてるのがいるんですけど‥‥愁はなるべく彼らと目を合わせないようにしていた。
「お前らかぁ?俺たちとタイマン張りたいってのはぁ」
リーダー格のドスの効いた威嚇にも三条は笑って答えた。
「ここは公共の広場、不快な行為は他の方々に不安を与えるのでマナーを守って御利用ください」
「うっせぇえ!!皆んなの公園だろ??どう使おうと俺たちの勝手だぁあ!!」
「そうだな。だったら《対等》に相手をしてもらう」
三人はイクアージョン システムを胸に翳した。バイク集団達と一瞬の煌めきを放ち《イコール》すると、そこから花弁のように舞い散ちりながら彼らを包んだ。
三条祐卦は白光のイクアージョン
挿絵(近況ノートより)
https://kakuyomu.jp/users/mira_3300/news/16816700426048248583
「イェエーーーーイ!!」
歓声が沸き上がると共に怪人ゴメンドー達のボルテージは一気に高まる。
「あの、裕卦先輩、余計まずいんじゃないですか?」
イクアージョン愁はイクアージョン レイに変身した三条におどおどしながら聞いてきた。
「くれぐれも一般人には気をつけろ。後からクレームが来るからな」
彼らはあくまで一般人重視だった。怪人ゴメンドー達はバイクに乗って三人を囲んだ後、爆音と奇声を上げながら散らばった。
公園内にいた人達の方へと突っ走る三台のバイクにイクアージョン レイは光の如く追いかけて地を蹴り、上空から次々と一蹴りを放った。
「全っ然効いてないんですけどーー!」
バイクを旋回しながら怪人は巨大化した鉄の棒を振り回しながら突進してくる。イクアージョン レイは構えると目前で一回転、腕から放射線上の光を怪人に放った。それを受けゲージが0になった怪人達は、次々とバイクから転げ落ちて元の姿へと戻っていった。
一方のイクアージョン ディメンションに変身した水池甫は手元に大きめの十字のコントローラーのようなものを弄りながら立っていた。
「オメェも舐めてんのか?あ?今からゲームでもすんのか!?」
躍りかかって来る怪人達にディメンションは淡々と言った。
「はーーいいくよー」
《怪人達のシステムに入り占領しました》という機械音声と共に、彼らの視界は急激に一変した。
さっきまで泣いていた山鳩の音色がホホ、ホホ、ホ ホホ、ホホ、ホと気が狂うような電子音となってリフレインし、さっきまでいた公園の風景や自分たちまでがゲームの画面のように変わっていたのだった。
「必死になってダメージ与えてたらリスク高くなるでしょ。もっと効率良く行こうよ」
「ふぅざぁーけんなぁあ!!」
怪人ゴメンドー達はゲームの中で動き出した。周囲には見えなかったが、彼らはゲーム内のマップの中でしか動き回る事が出来ず、空からの攻撃や地面の穴に落ちて彼らのゲージはどんどん下がっていき、彼らは勝手にもんどりうって次々と倒れた。
最終画面まで残った怪人はマップの中で現れたゲームキャラのディメンションと対峙した。怪人はディメンションへとBダッシュしながら猛攻撃をし、大きくジャンプした!
「ぐえ!」
ゲームキャラ・ディメンションの攻撃に打たれた怪人は落ちながら大きな穴へと消えていき終了、元の姿に戻っていった。
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