第138話 追走曲 5
※例によってウソが多い参考資料です⇓
リンクからどうぞ。
・後宮➡https://kakuyomu.jp/users/momeaigase/news/16817139558960595439
*
右大臣は、藤壺の姫宮の“入内未遂事件”のあと、
「
「あれは帝の差配によるお取決めゆえ、
右大臣の尻馬に乗って、
「なっ!! 無礼な!! なぜわたしが?!
確かに彼の言うとおりであったが、元々「無能親王」と陰口を叩かれていた
「やはりみなも知らぬ様子。それに
右大臣が持ち出した、「
なぜならば、
それに
右大臣は転がり込んできた“絶好”の機会に、内心ほくそ笑んでいた。
もし、
そんな訳で、
「……それよりも問題は、
「なんだと?」
右大臣のもったいぶった言葉に、
「夜の長話の余興のひとつと、なんの根拠のないうわさを女房たちが口にするのと、二官八省の頂点に立つ公卿が集まるこの場で、そのようなうわさを広げるのは、まったく話は違いますぞ?
『大宰府……』
関白が休みだと言うのに、妊娠中の妻が心配でならない、書簡を延々と巻いては広げ、広げては巻いて、そんなことをくり返していた参議の脳裏には、その言葉がよぎった。
朝から薄曇りだった空は、
謹慎を言い渡された彼が、今更だというのに体裁が悪いと、公卿たちが一斉に牛車で退出する時間を避け、夕刻を回ってから大内裏の門を出て、牛車で朱雀大路を少し進んだ頃、ついいましがたまで小雨がぱらつく程度だったのに、急に雨脚が強まったかと思うと、空からは雷鳴が
いきなり滝のような雨が、激しく降ってきたので、朱雀大路の人影は、あっという間に消えて、まるで夜がきたような暗さに支配されていた。
屋根が抜けるかと思うほどの雨音に、
一行の誰ひとりとして、自分たちのあとからついてきた、“六”と
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