異世界転生6周した僕にダンジョン攻略は生ぬるい ~異世界で千のスキルをマスターした男、もう疲れたので現代でお金貯めて隠居したい~
第1018話 【現場に来ましたみみみみ・その3】グレートみみみバズーカ、装填完了 ~絶対に外れないし一撃で全てを破壊するのが約束された兵器、爆誕~
第1018話 【現場に来ましたみみみみ・その3】グレートみみみバズーカ、装填完了 ~絶対に外れないし一撃で全てを破壊するのが約束された兵器、爆誕~
グレートビッグボインバズーカについて説明を受けた芽衣ちゃま。
今更おっぱいを模した大砲が出て来たところで彼女は動じない。
おっぱいがきっかけで世界が滅びそうになった場面には何度も立ち会っている。
「みみっ。川端さんにお願いがあるです」
「なんだね? いや、何でしょうか」
「みっ。芽衣も状況は理解してるです。弾をおっぱいの先端の形にしないと装填できない事も分かったです。仕様ならそうするしかないです。みっ」
「……申し訳ない。……なんというか。……ちょっと盛り上がってしまって。……こう、男と言うのは何歳になっても少年の心が。……1度テンションが上がると、大人になっている方が色々とデキてしまうので厄介と言うかだな。……許してくださいごめんなさい」
「みみみっ。芽衣は全然まったくこれっぽっちも気にしてないです。莉子さんの極大スキルシリーズの名前を並べてあげたいです。どれも口に出すのが憚られるヤツです。ヴォルデモートさんの名前の方がすんなり出て来るくらいです。みみっ。けど、良くないです。みみみみみみみみみみみみみみみっ」
芽衣ちゃまのみみみアラートが鳴る。
初期ロットの芽衣ちゃんが危険を感じた際には「みみみみみみみみみみみみみみみみっ」と鳴いてエスケープしていた事を諸君は覚えているだろうか。
何となく今回のケースは記憶の回廊の行先を誘導しなくても覚えてもらえている気がする。
芽衣ちゃまは語る。
「みみみみみっ。さっきからノアさんのプライバシー侵害が発動してるです。穴の向こうには莉子さんがいるです。莉子さんは六駆師匠とイチャイチャしてると安全です。……と、思うのは素人です。みみっ。安全に見えて危険が危ないです。特におっぱいに関しては非情にセンシティブです。誤字ってないです。非情です。昨今のえちちな意味もあるです。けど、神経を使う的な意味のセンシティブです。六駆師匠がスカレグラーナから戻って来て莉子さんに対する忖度が減ってるです。釣った魚にご飯あげないムーブです。その状況で莉子さん、豆大福モグモグしてるです。絶対に言うです。おっぱいの種が増えてきたよぉ! って、です。けど増えてないです。それを六駆師匠が指摘するです。みみみみみみみみっ」
一同が固唾を飲んで耳を傾けるが、逆神六駆と小坂莉子に近しい者ほど耳を塞ぎたい衝動に駆られる。
仁香さんは顔色が悪くなり、久坂さんに至ってはもう聞いてない。
「さ、逆神くんもまあ、外側はお年頃の男子だからな。うむ。おっぱいについて語りたくなる事もあるだろう。分かる」
「み゛っ。川端さん! めっ! です!!」
「え゛っ」
「み゛ー!! 六駆師匠がリコられるのはまだセーフです。でも、師匠たちは今、敵さんの宙域にほとんど差し掛かってるっぽいです。拠点の中から爆発したら……」
「ど、どうなるんだ?」
「み……。川端さんがちょっとダメな男の人だったです。簡単です」
芽衣ちゃまが少し呆れて微笑んだ。
「みみみっ。南雲さんたちの大半が異空間に放り出されて死んじゃうです!!」
ちょっと上の方に空いている穴から「ややっ! それは取れ高ありそうです!!」と声がしたので、死んじゃうんだと思います。
つまり芽衣ちゃまはこう言いたい。
「み゛。まずはそのふざけた名前をぶち殺すです。み゛み゛」と。
ストウェアの甲板に首を垂れ続けているシャモジ母さんが具申した。
「では、芽衣殿下!! グレートインテリジェンスみみみファンタジーバズーカと改名されるがよろしゅうございます! わたくし共が神聖バルリテロリの歴史として語り継ぎましょう!」
「みみみみっ! 嫌です!!」
「はっ! ではヤメます!!」
「みみっ。ちょっと帰りたくなって来たです。アリナさんとサービスさん。お願いです。特にアリナさんにはこんな事お願いするの辛いです。けど、仕方ないのでお願いするです。おっぱいの先端の形に砲弾を形成してです。みー」
アリナさんは「うむ。任せておくが良い。妾も生娘ではないゆえ、今更恥じらいなどあろうものか」とウインクした。
「みっ! ステキです!!」と芽衣ちゃまの中の格付けが少しアップする。
「ふん。俺はサービスではない。ラッキーだ」
「あ! 自分の実家で飼ってた犬の名前がラッキーでしたよ! 奇遇ですn」
「黙れ。愚物が。『サービス・ジャック』!! 続けて、『
「ゔいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」
水戸くんの回復スパンが早くなっている。
相手の体の自由をジャックしてからシンプルに刺す、かの逆神六駆も苦戦した必殺の構えをサービスさんが繰り出した。
仁香さんが頭を下げる。
「本当にごめんなさい。うちの宿六が色んなところでご迷惑を。あ、続けてください! これには布かけて脇の方に置いておきますので!!」
「ふん。……この女。凄まじい高みに立っているな」
仁香さんが背中を刺された全裸の水戸くんを小脇に抱えて再度一礼。
「失礼しました! 本当に何してるんですか、水戸さん!!」と慣れた手捌きで後方に下がる。
「みーみーみー。ラッキーさん! お願いです!!」
もうコピペしているのではと疑われそうな頻度だが、サービスさんがニィィィィィィィをキメた。
毎回自己ニィィィィベストを更新しているので、お暇な方は確認してください。
十四男ランド落下まであと2分。
減ってないじゃないかというクレームはみみみお客様センターまでお願いします。
◆◇◆◇◆◇◆◇
1分でアリナさんと忠犬ラッキーさんがやってくれた。
「うむ。妾には善し悪しが分からぬが、これで良いか? 川端」
「あ。はい。すみませんでした。中学生の文化祭みたいなノリで兵器を造って。私、クロイツェル様に正式な御目通りをするのも初めなのに、何と言う失礼を」
「いや、構わんが。なにゆえそなたは妾に平伏しておる? 頭を下げるのは庇護下に置かれる妾であろうに。そなたら日本本部の者に命じられればおっぱいだろうと先端だろうと粛々と創り上げるまでであるぞ?」
アリナさんの胸部装甲は大変にご立派。
クララパイセン御用達の日須美市のイオンにあるランジェリーショップ『OPPAI』でなければサイズの合うものがないほどで、かつて莉子ちゃんが曇った事もあった。
ならば川端さんが最上級の敬意をもって応じる理由は語るまでもない。
「のぉ、ハゲ。報告書になんちゅうて書けばええんじゃ、これ。グレートおっぱいキャノンとか書かんといけんのか、ワシ。五十五がパソコンでやってくれるんじゃわ。最近の報告書作成。……息子にワシは何を言わさせられるんじゃ?」
「かっかっか! そんならシャモジのおばちゃんの案を使っとけよ! グレートみみみバズーカだったかい? 語呂も良いじゃあねえの! 粋だねぇ!!」
「お主はなーんも分かっちょらん。そがいな事してみ? ワシが謎の死を遂げるで? 戦争終わったらワシのパートがのぉなって、葬式が始まるで? バカじゃのぉ、ハゲは。おお。ほれ、あそこ見てみぃ。トラのが復活しちょろうが。ほいで、これから芽衣ちゃんになんぞ要らん事言うで?」
ダズモンガーくんも耐久性には定評がある。
初期の頃から「ぐあああああああああ!!」と叫んで倒れたと思ったら割とすぐに「おヤメくださいと申しておりますのに!!」と元気よく淀みなく次のセリフをはきはきと喋る。
そんなトラさんが芽衣ちゃんたち、バズーカ準備隊のところへ馳せ参じる。
ダズモンガーくんは優しいので、何か手伝おうと思ったのだろう。
「ぐーっはは! 吾輩でお手伝いになりますかな? しかしこれはまた立派なちくb」
「み゛っ」
先に動いたのはサービスさん。
「ぬゅえゃもょあ!! 『フルバースト・サービス・ジャック』!!」
サービスさんの腋から出す管の量には限度数がある。
1度に同時発現できるのは12本まで。
その12本を1つの対象に向かって放つ事で体の自由を、五感を、そして時間を奪い、凍り付かせる。
ラッキー・サービス氏の究極スキルである。
「クロイツェル。フィニッシュを譲ってやる」
「ふふっ。そなた、妾の名前を知っておったか! 良い! 『
「ぐああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「ダズモンガー。そなたは良きトラであるが。芽衣の前でナニを言おうとした?」
「ふん。芽衣ちゃまの聖域をくだらん言葉で穢すな。お前は飯を作り過ぎてエチケットを失くした。エチケットはふりかけではない。飯にかけるな。身に付けろ」
芽衣ちゃま親衛隊が強すぎる件。
守られた芽衣ちゃまはまったく別の事を考えていた。
「み゛。気付いてしまったです。アリナさんもサービスさんも芽衣の事を考えてくれてるのは分かるです。けど、ちょっとおじ様と同じ匂いがするです。み゛っ」
過干渉で芽衣ちゃまから蛇蝎の如く嫌われた木原久光監察官。
おわかりいただけただろうか。
アリナさんとサービスさんも綺麗なおじ様になりつつある。
信者が増えると教祖は潤うが、神として奉られた者の心痛は増える。
天草四郎に関する文献に書いてあった。
芽衣ちゃまは現代の天草四郎になるのだろうか。
「みみっ! 完成です! 川端さん! 発射お願いするです!! なんかもうすごく近くまで浮島が迫ってるです!! 危険が危ないです! 芽衣は弱っちいので死んじゃうです!!」
「ふん。下がれ、クロイツェル」
「サービス、そなたがな! 心配には及ばんぞ、芽衣!」
やっぱりどことなく醸し出されるおじ様ムーブ。
「よし。ストウェアを預かり続けたきた私だが。これが最後の任務になるな」
「川端さーん。キメ顔がカッコいいんですけどぉー。ちょっと良いですかー?」
「もちろんだ。ナディアさんのためなら浮島が落ちてきても時間を作ろう」
「わー。そういうとこ好きだなー。ところでですよー? ダンクくん回収してあげないんですかー?」
「……忘れてた。よし。水戸くん。出番だ。ナディアさん、頼む」
「はーい。とおー! 『
「え゛あ゛!? ゔィ!?」
水戸くんが十四男ランドの動力炉へ転移して行った。
十四男ランド落下まであと1分。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます