異世界転生6周した僕にダンジョン攻略は生ぬるい ~異世界で千のスキルをマスターした男、もう疲れたので現代でお金貯めて隠居したい~
第943話 【時間を超越せし第三者機関RKDNya・その1】相談者・T地小鳩さん ~今回から夢の世界的な場所になりましたぞなー~
第943話 【時間を超越せし第三者機関RKDNya・その1】相談者・T地小鳩さん ~今回から夢の世界的な場所になりましたぞなー~
完全秘匿超時空間。瑠香にゃんリモート。
今回からは超越時空間になった。
ここでの出来事は夢の如く、現実世界へ戻ると掌で掬った水のようにサラサラと流れ落ちてやがて忘れてしまう。
そんな風にできている。
「うにゃー。そんな建前並べたってにゃー。けーっきょく、忘れた頃にここでの件をモノローグに出して来てだぞなー? 日常回スルーした皆さんがいなくなるんだぞなー。あたし知っとるにゃー」
どら猫は時々、真理を突く鳴き声を上げるからたちが悪い。
「もうやりたい放題なのは知っとるぞなー。でも、あたしと瑠香にゃんしかおらんぞなー?」
「ぽこ。瑠香にゃんリモートは現在、特異点となっています。つまり、ワタシたちは同じ時間軸のメンバーで集まらないと非常に面倒で厄介な事になる確率。2000パーセント」
「ウォーズマンのスクリュードライバーみたいな数値出してくるのヤメてにゃー。つまりどーゆうことだぞなー?」
「別の時間軸のピュアマスターを呼んだ場合、話の辻褄が合わないどころか瑠香にゃんたちですら会話が揃わず、ステータス『なんか変な空気』を獲得します」
「どうせいつも変な空気だにゃー」
「ぽこ。ピュアマスターとボクマスターからマウントを取って司令官気取れるのはもうこの空間だけです。今後、絶対に生まれません。ぽこが唯一後輩から慕われる空間を捨てるというのなら、瑠香にゃんは何も言いません」
「にゃー!! 芽衣ちゃーん! ノアちゃーん!! 早く来てにゃー!!」
「ぽこますたぁのそーゆうところは瑠香にゃん、少しだけ尊敬しています。プライドとか自尊心とかはどこで失くしたのですか。瑠香にゃんにはサーチ不能です」
ポコ、ポコとちびっ子コンビが瑠香にゃんリモートに出現する。
「みっ! 芽衣、参上です!! 1度の日常回で2度目の瑠香にゃんさんの世界です! 現実じゃ会えないからちょっぴり嬉しいです! 瑠香にゃんさんのお顔をたくさん見て帰るです! みみっ!」
「瑠香にゃんの人工知能がフットーしました。もう誰も呼ばんでもええやん。ああ、今のステータスです。『』出すのも面倒です。ピュアマスター。動物さんを投影するのであちらで一緒に見ましょう」
芽衣ちゃんがログイン。
フリフリで可愛い装備は事ここに至るとむしろ稀少。
悪例を並べようと思ったが、まだ早かった。
「うああー!! 助かりました!! なんかボク、結構ピンチでした!! ふぃぃー!! ここはとっても居心地の良い場所ですね! 平山ノアです! みんなの後輩、ここにあり!!」
「にゃはー。あたし、チアにさせられてちょっと目立っちゃうぞなーとか思ってたけど。ノアちゃんはどうして浴衣にブルマなんだぞな。それニッチだけどエッチじゃん。だにゃー」
では並べましょう。
パイセンがチアリーダーに。
ノアちゃんはブルマっ子に。しかもブルマは強奪される危機。
仁香さんとリャンちゃんはチャイナ服。
佳純さんがレースクイーン。レーシングミクを参照ください。
もうコミケは終わったんやぞ。
コスプレ大会するなよ。
「にゃはー。尺がブリブリなくなとるぞなー。もう最初の人を召喚するぞなー。瑠香にゃーん。呼んでにゃー」
「はい。ぽこ。……呼びました。ピュアマスター。あれがカピバラで、こっちがヌートリアです。そしてモルモットです」
「みみっ! どれもネズミさんだけどみんな可愛いです!!」
「ピュアマスターの方が可愛いです。瑠香にゃんは断言します」
仕事をしてください。
「なんですの!? どうしてわたくし、ここに連れて来られたんですの!? 戦争はどうなりましたの!?」
お呼びしました。
今最もピュアな恋愛乙女。
T地小鳩お姉さんです。
◆◇◆◇◆◇◆◇
パイセンが「この空間はパラレル時空だからナニしてもなかったことになるはずだにゃー」と鳴いた後で瑠香にゃんリモートの趣旨を説明。
「恋愛にかまけてる子の話を吐き出させといて本編への悪影響を最小限に抑えるのです。恐らく無理だと瑠香にゃんは断定します」とメカ猫が捕捉。
「あ! そういうアレですのね! 分かりましたわ!!」
「みみっ。小鳩さんの順応がすごく速いです。みみー」
小鳩さんがにっこりと微笑んだ。
「この世界で何年やっていると思いますの? しかもわたくしたち、チーム莉子ですわよ? こんなこと日常茶飯事ですわよ。シミリートさんが絡んだらパラレル展開でしたけど、瑠香にゃんさんでもなりますのね。あら、よく考えたらそのお姿でははじめましてですわ! お可愛いですわよ!!」
小鳩さんはメンタル強者で恋愛弱者です。
この程度のアンタッチャブルは日常。
アンタッチャブルの意味は「お笑いコンビの方ですわよね?」との事。
「では! 小鳩先輩! 悩みとかありますか! ありませんね!! やったりました! ミッションコンプリートです!!」
「うにゃー。ノアちゃんが小鳩さんRTAキメとるぞなー」
だが小鳩さんはうつむく。
続けて、少し小さな声で聞いた。
「あの……。先日、わたくしと同じくらいの年齢の芸能人の方が交際宣言されておられましたのですけれど」
「お姉さんマスター。昨今の時勢では意外とオープンにしておられる方が多いようです。ぽこが推している声優さんも結構な勢いで結婚されていますが、相変わらずぽこは推しています。作られた清純派などもう古いのです。お姉さんマスター?」
「そ、そうですのね。それで……その……。気になったのですけれど……」
「はい。瑠香にゃんが伺います」
「あ、あの! わたくしが拝見した23歳の元アイドルの方はもう……! て、手とか繋いでいらっしゃるのでしょうか!? もしかして、間接キッスとかしてますの!? あ、あああ、あの! まさかとは思いますが、結婚する前に……き、キッスしたり……とか!?」
瑠香にゃんの人工知能がフットーした。
「みみみみみみみっ」
「ふんすー。ふんすー」
ちびっ子コンビがほっこりした。
「芽衣たち、何も焦る必要ない気がします」「分かります。むしろボクたちが焦ったところで需要もないです」と頷き合う。
「にゃはー。小鳩さん、小鳩さん。世の中ではまず体の相性を確認するカッポゥも多いと聞くにゃー? キッスはしてないかもだけど、致してる可能性はあるにゃー」
全員が黙った。
続けて、全員が動いた。
「芽衣先輩!」
「みっ! クララ先輩! ごめんなさいです!! みみみみみみぃ!!」
ノアちゃんと芽衣ちゃんがパイセンの両腕を掴んでホールド。
どら猫は「にゃはー! なんかハーレム展開キタコレにゃー!!」とご満悦。
眼前には瑠香にゃんの左腕上部に格納されている
「に゛ゃ゛ぁ゛ぁ゛ー!!! なんでだぞなぁー!?」
「ぽこ。記憶に残らないからと言って純心を穢すのが許されるのは薄い本の中だけです。ぽこの蔵書に催眠アプリものが増えていますが、現実と区別がつかなくなるようならば瑠香にゃんは全部捨てます。安心してください。瑠香にゃんライブラリーに登録済みなので、瑠香にゃんはいつでも読めます」
瑠香にゃんクラッシャーによって、どら猫がルっカルカにされた。
ここは瑠香にゃんリモートなので受けたダメージはすぐに回復する。
「あの……みなさん……?」
「み゛っ! 小鳩さん! 違うです! 世の中の23歳未婚女性の85パーセントはキッスした事ないです!! みみみみっ!!」
「そ、そうなんですの?」
「もちろんですとも! このノア特派員が調べました!! 何なら手を繋いだことのある人は3人に1人です!! ふんふんすー!!」
「そうなんですのね!! じゃ、じゃあ! わたくし……ちょっと同世代の女子よりも進んでますのね……。ふふふっ……! だってあっくんさんとはクリスマスに手を繋いで、ね、ねね、寝てしまいましたもの!! ふふふふっ!!」
世の中の23歳女性はこういうものなのです。
童貞拗らせたおっさんの考えるクソ情報と申されるか。
とんでもない。
童貞だってもっと想像力は豊かなので、これは逆に信ぴょう性が増すというもの。
「に゛ゃ゛ー。なんかひどいことされたぞなー」
「さすがです。ぽこ。瑠香にゃんクラッシャーは雷門クソ監察官程度ならば一撃で屠れるというのに。着衣に乱れなしで戻って来るとは。ぽこのステータスを上方修正。『こいつ何しても死なない』の付与を検討」
そのステータスをゲットするとお排泄物エリアが住処になりますが。
よろしいのですか。元マスターが汚れますけど。
「あたしはソシャゲとかギャルゲーとか。あとは委託販売で本と電子書籍どっちもゲットしたりで需要を満たすのでご心配なくだにゃー。人間の実物に興味ないにゃー」
「ぽこはソロなので、仮にこれ以上穢れても汚いどら猫になるだけだと瑠香にゃんは考えを改めました」
小鳩さんは芽衣ちゃんとノアちゃんに「初めて手を繋ぐときのアドバイスですわ。念入りに洗ったりするとむしろ意識してしまって手汗ダラダラになりますのよ。お風呂上りにそのままがお勧めですわ」とピュアピュアレクチャー中。
恋愛乙女の中でも最弱な小鳩さんの恋愛欲求が満たされた。
去り際に小鳩さんが確認する。
「そういえば、気になっていた事がありますの。よろしいでしょうか」
「モチ&ロンだにゃー。なんですにゃー?」
「致すって最近よく耳にしますけれど、何か意味があるのですの?」
「にゃはー! それはですにゃー! セルフレイティングに配慮した結果生まれた造語ですぞなー! 意味はセックs」
芽衣ちゃんとノアちゃんがパイセンの両腕をホールド。
瑠香にゃんクラッシャーがパイセンのおっぱいに直撃した。
「楽しい時間でしたわ! 忘れてしまうのが名残惜しいですけれど、早く平和になって皆さんで思い出を増やしたいですわね! では、失礼しますわ」
小鳩さんが瑠香にゃんリモートから昇天していった。
チュートリアルが終わったので、ギアを上げて参りましょう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます