第367話ま、間に合いましたー!
「そう、例えば、もしもの話です。 もしも………もしも貴女のいる国がクロ・フリート様としの家臣を手に入れたらどうなると思います? ………私の国は手に入れた瞬間世界を征服しだすでしょう。 実際私がクロ・フリートの家臣が一人であるバハムートを伴って父上がいる城へと降り立った時、父上の目は欲に塗れ出て来る言葉は娘の安否では無くバハムートをテイムしたと勘違いし、その事を喜ぶ言葉。 ですが、クロ・フリート様は世界を征服するでも無くただただ放浪するだけ。 もしかしたらそうやって放浪しているからこそ種族ごとに脈絡と受け継がれて行く文化や歴史の尊さを知っているのかもしれません」
「………」
必ずしもクロ・フリートがこの世界の住人でないという可能性を考慮したとしても、個人としての圧倒的な強さに加え、またそれに匹敵する程の強さを持つ数多の配下達を持ち、またその戦術も魔術だけで無く剣術も折り紙つきの強さを誇るという。
現にたった一人で裏社会のトップ達複数を難なく返り討ちにしている事からも彼の強さが伺える。
そして何と言ってもあの魔力の量である。
神と言われても何ら疑問すら持たない程の魔力量を持っているクロ・フリートが、果たして本当に魔族なのかすら疑いたくなる程である。
クロ・フリート単体、それこそ配下のセラ一人でさえもこの世界を手に入れる事は可能であろう。
それはこの世界だけではなく向こうの世界もまた同様に同じことが言えると断言できるほどのまさに規格外の存在達である。
スフィア・エドワーズ姫の言う通りそんな存在が未だにこの世界を征服しようとしていない事実が、クロ・フリートが向こうの世界の住人であろうがなかろうが世界征服に興味が無いという何よりもの証拠であると言うのは信憑性が極めて高いと言える。
「ま、間に合いましたー!」
「お師匠様の配下でおられるお方の戦闘を観れる機会なんてそれこそまたと無いチャンスですからねー」
「全く、そんな事を言って身だしなみに時間をかけていたのはどなたかしらね?」
「お待ちしておりました。 まだ始まるまでに時間がかかりそうなので試合開始までゆっくりして行きましょう」
クロ・フリート姫とその配下の事を考えているといきなり門が現れそこから三人の亜人種である娘達が現れて来る。
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