第110話兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんっ!
「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんっ!」
「……」
アンナが指先で見えない糸屑を燃やすとアーシェがどこからともなく現れ、クロに抱きついて来る。
何これ、怖い。
「あら、久しぶりね、アーシェ」
「ままま、魔王様…?初めましてっ!お師匠様の弟子のホウスレニア・アレクサンドラです!お師匠様と同じくレニアとお呼び下さいっ!」
しかしアンナはこうなる事が分かっていたのか驚きもせずまるで日常の一コマの様にアーシェに挨拶し、レニアは目を輝かせながら自己紹介を始める。
「す〜……はぁ〜……すーーーーー……はぁーーーーー……お兄ちゃんの匂い、ヤバイ」
「何でお前がここにいるかは聞かない。だがと、り、あ、え、ず、俺から離れろこのストーカー!」
「あぁ、もう少しでイケたのにぃ…匂いだけでコレとかお兄ちゃんヤバイよ…」
イケたのにって何だよイケたのにって。
とりあえずアーシェにくっつかれたままでは話もできないので俺の胸に顔を埋め深呼吸を始めたアーシェを引き離すのだが、その時発したアーシェの言葉にサブイボが出来、顔は引き攣る。
「全く、今度嗅ぐ時は最後まで嗅がせてよね、お兄ちゃん。で、お兄ちゃんに付けてた探知繊維を燃やしたのはアンナ、貴女ね?久しぶりに会ったと思ったらやってくれたわね?せっかく気付かれてなかったのに」
「あなたがそれで良いなら良いんだけど、クロさんはひきまくってるみたいよ?」
「なに言ってるのよ?私とお兄ちゃんは運命の糸で硬く、かた〜く固結びされてるんですよね?そんなお兄ちゃんが私にひくわけないじゃない」
そしてその後アーシェは如何にアーシェとクロが繋がっているかという事を長ったらしく、そして恍惚な表情をしながら語り始めるのだがアンナは慣れた感じで傍に置いているポットからガラス製の急須にお湯を淹れるとそこへ茶葉の様な物を入れると、紅茶の様な香りが辺りに漂い出す。
「クロさんは砂糖何個入れますか?」
「いや、砂糖は入れないでくれ」
そして陶器製のティーカップへ紅茶を淹れると砂糖は入れず俺にすすめる
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