第39話満足気な声をだす

「それはいいんだがお前らなんかくっつきすぎじゃねぇか?」

「そ、そうか? いつも通りだと思うぞ?」

「そうですよ。気のせいですよ…………んぁっ」


 そんなこんなで俺ら三人はノクタスの森へと行くために集落のギルド支部へと向かっているのだが、メアとミイアの距離感が気持ち俺へと違い気がする。


 というか明らかに近い。


 近すぎて歩き難いくらいである。


 撫でやすい位置でミイアの猫耳があるので無意識に撫でてしまうほどである。


 するとメアが「べ、別に羨ましくないのだが………やはり仲間外れはだな……」とモソモソとクロにギリギリ聞こえるぐらいの独り言をし始めたのでポンポンとメアの頭も軽く叩いたあと優しく撫でてやる。


するとメアは「んっ」と満足気な声をだすと満面な笑顔をクロに見せるのであった。

 ギルド支部は小さなコンビニみたいな感じで日用品や食品などが売られておりカウンターには妙齢の猫耳婆さんが座っていた。なんだか日本の駄菓子屋を思い出す雰囲気である。


 そしてクロが日用品を眺めている間にメア達がカウンターのお婆さんと話し出す。


 ちなみに魔獣の討伐数は種類によって討伐できる数が決まっている種類もあり王都ギルド本部も例外なく守らなければならないらしい。


 その為鎧兜鹿と、遭遇するかもしれない魔狼、討伐数が決まっている二種類の現在の討伐数を確認しているみたいだ。


「そうですか。ありがとうございます」


 受付のおばあちゃんに必要な情報を聞き出した後、討伐依頼を出して来たメアとミイアが戻って来る。


 その顔はなんだか腑に落ちない顔をしていた。


「鎧兜鹿は討伐できそうなのか?」

「討伐はできるのですが、ちょっとありえない事がありまして…ここだけなら納得いくのですがノクタスの街でも同じく討伐数がゼロみたいなんです。しかも鎧兜鹿や魔狼だけではなく、一日の討伐ノルマがある一角ウサギまで討伐数がゼロなんです」


 何かあったのかなと心配しているメアとミイア。


 こんなことは今までなかったのだという。


 特にノクタスの街では二千人の冒険者がいる為それらすべてが同じ日に休んでいるなんてことは今までなっかたのだ。


「じゃあ…気になるのなら一度戻ってみるか?」

「いえ、もしかしたらただのギルドネットワークの故障かもしれませんので今日は予定どうりノクタスの森へ魔獣討伐しに行きましょう」

「そうだな。それにもし何かあってもここからじゃ数日かかるし、何より私のお父さんやドラニコ達がいるから大丈夫だと思う」



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