第41話 近づく距離

俺、このコンテストが終わったら、またゲーム作って、絵を書いて、今度はYouTubeにも挑戦するんだ…。


原稿が、終わらないぃぃ_:(´ཀ`」 ∠):

あと約3万字が遠すぎる…。

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先に飲み物が届いたのでそれを飲んでいると篠崎が質問をしてくる。


「そういえば、村井くんと神代さんは何がきっかけで仲良くなったの?」

「えっと、一言で言うとうちが困っている時に助けてくれて、それがきっかけだね。…そう言う篠崎さんは?」

「うーん、私も同じかな」


やっぱりかと神代はうんうんと頷く。

「そっか、やっぱり、そんな所なんだろうなと思ってた。だって普通に考えて篠崎さんと村井君って接点なさそうだもん」

「えー、そんなことないよ。多分、遅いか早いかだけだったと思うよ?ねえ村井くん?」

「ど、どうだろうな…」


100%絶対になかったです。と本心では思っているが流石に言いにくい。

正直に言えなかったので俺は言葉を濁した。


その反応に、暗に仲良くなってなかったと言っていると理解した篠崎は

「もう!絶対仲良くなってたよ!」と頬を膨らますが、マジでそれはないだろ。


もしそうだとしたら、春先から篠崎と交流があったはずだ。

ついこの間まではほぼ会話をしたこともなかったんだから…。


「というか環奈先輩も助けたり、村井くんは凄いよねー。そんなにカッコいいし…ねえ、彼女いたりする?」

「へ?」

「…あー、それはうちも気になる。ねえ、実はいたりするの?」


…お前ら、絶対わかってて聞いてるだろう?

俺は基本的にボッチなんだって!


「いや、今はいないよ」

「『今は?』ふーん。じゃあさ、今までは付き合った人とかいるんだ?どんな人?」


…ちょっと見栄を張って、濁して答えたら突っ込まれてしまった。

うわー、めっちゃ聞かれたく無いこと聞かれている…。


これまでの人生で彼女なんていたこと無いよ!

でも0人ですって女の子達に素直に答えるのもなんか嫌だ…。


「…まあ、昔のことはいいじゃん」

「えー、それうちも聞きたいなー」


神代。お前もか。

なんかこいつら息があってきたな。

俺は虫の息だけど。


「あはは、二人ともずいぶん仲良くなったね…」

「えへへ〜。そうかも」

「ね。…それで、どうなの?」



「あ、悪い。俺ちょっとトイレ行ってくる」


なぜか俺が質問攻めされるようになってしまい、居た堪れなくなってトイレに逃げ込む俺。あー逃げた!と言っている声が聞こえるが、ここはちょっと、時間を置いてから席に戻るとしよう。


二人が仲が良くなるのはいいんだが、俺のことを揶揄うのは勘弁してほしい。

マジで恋愛経験はないんだ俺は。普通に困る。



そして、しばらく時間を置いてから席に戻ると、


「それじゃ、そう言うことでよろしくね。『紗理奈ちゃん』」

「うちこそ、よろしくね。『彩香ちゃん』」


は?

…おかしい。

俺が席を外した一瞬で急に名前呼びになっている…?

わずかな間にいったい何があったんだ?


「ほ、本当に随分急に仲良くなったんだな」


「うん!お陰様で」

「えへへ!」


「あ、それと、うちら村井君のことも名前呼びすることにしたから」

「は?俺も?」

「そうだよ『優斗くん』。…それとも嫌?」

「いや…嫌ってわけじゃ無いんだけど…」


単純に苗字呼びが名前呼びに変えるのが恥ずかしい…。


「あと『優斗君』。優斗君もうちらのこと名前呼びだから。これ決定だからね!」


は!俺も名前呼び!?

っていうか、神代。お前もなんか恥ずかしそうじゃねーか!


「ちょ、ちょっと勘弁してもらえない?呼ばれるのはいいけど…俺が呼ぶのはちょっと…」


俺のその様子にくすくすと篠崎が笑っている。

「もー名前呼びくらいで大袈裟だよ、優斗くん。これくらい普通だよ?」


え、そうか?そうだっけ??


結局、その後二人のコンビネーションで言い負かされて、『彩香』、『紗理奈』と名前呼びさせられる事になった。


顔を赤くしていたら、カシャカシャと写真を撮られてしまう。

マジで勘弁して欲しい…。


…だが、一応俺の神代に友達を作ってあげるという目的は達成できたようだ。


それは良かったが…二人してだいぶ俺をいじりすぎじゃない?

好みのタイプとか聞かれると本当に困る。


二人を仲良くさせるとこうなるとは…もしかして、俺は余分なことをしてしまったのかもしれない。



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