第40話 見えない戦争と停戦

もうマンション投資とか詐欺の話は勘弁して欲しい…( ´Д`)y━・~~

なんで電話番号知ってるんだろう?

みなさんも投資詐欺とかには気をつけてくださいね…。


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「うわぁ!内装もおしゃれ…!」

「本当に…!和モダンって感じで素敵だね…!」


カフェに入ると、女子二人はお店の内装について褒めちぎっていた。

他のカフェだとあーだよね、こーだよねとお互いの知っているカフェの雰囲気などについても語り合っているし、普通に仲良くなれそうだな。


今日、俺はカフェで神代のサポートに回るつもりだったが、なんか特にいらない気がする。この空気になったのは多分ナンパしてた彼らのおかげだな。

共通の体験から一気に親近感が湧いたようだ。

ああいうのも時には役に立つことがあるんだな。


俺たちはテーブル席に案内された。

俺の前を歩く二人は喋りながら向かい合わせの席に座った。


俺は流れで手前の椅子の神代の隣の座席に座ろうとする、と


「村井君。私の方ソファー席だから、こっちにしたら?こっちの方が座り心地いいよ?」

ニコニコと篠崎が俺にソファー席を勧めてくる。


「ああ、そうか?」


別にどっちに座ってもいいのだが、せっかく勧めてもらったので奥の篠崎の隣に座ろうとする、と


「…ふーん。そっちの席に座るんだ」


神代が何か言いたげなジト目を俺に向けてくる。


…あれ?なんで?

…あ、もしかして話のフォローするなら隣に座った方がいいか?

フォローするにしても席はどっちでもいいと思ったけど…まあいいや、ならやっぱり神代の隣にいた方がいいか。


「あーっと、やっぱり椅子の方でいいや。景色が見えるし」

そう言って、俺は結局手前の神代の隣の椅子に腰を下ろした。


「そっかー…」


ニコニコと篠崎は笑っているけど、気のせいか眼があんまり笑ってないような…。

あれ?神代も変わらず何か言いたげな目線を向けてきてるんだけど…。


え、俺何かした?

俺、何もしてないよね!?


君達。

それ、一応はさっきナンパから助けた男に向ける視線かな?

刺すように見るのはマジでやめてほしいんだけど…。



その視線は俺の気のせいだと思う事にし、みんなの注文を促す。

「ほら、注文しよう、注文。ここはパフェが美味しいんだってな」



「そうそう!うち、それが食べたくて、このカフェに来たかったの!」

「私もここのパフェ美味しいって聞いてたから楽しみにしてた!神代さん、今日は誘ってくれてありがとうね!」

ニコニコと満面の笑みで篠崎が神代にお礼を言っている。


「ふふ、それはうちじゃなくて村井君にいった方がいいよ、ね?村井君?」

「そっか、ありがとうね!村井君!」

「…ん?どういたしまして?」


神代。そこは素直にどういたしましたって言っておけば良いのに…。

最初は乗り気じゃなかったから俺にお礼をって…そう言うところがクソ真面目なんだよな。



「それで?二人とも注文は決まった?」

「私はいちごパフェにしようかな?」

「うちはチョコレートパフェ!村井くんは?」

「俺か?俺もチョコレートパフェにしようかな」


そういうと神代が嬉しそうにはしゃぐ。

「やっぱりチョコレートパフェが一番美味しそうだよね!村井君わかってるね!」

「…でも、違う種類頼めば食べ比べられるから2度美味しいよね?村井くん、一口食べさせてね?」

「ん?ああ、いいよ」

「やった!えへへ、私のいちごパフェも一口あげるね?」

「…」


うわっ!神代がめっちゃ睨んてる。

お前が仲良くなってやっててどうするんだって顔だ。

そうだな、悪い!フォローできてなかった!


「あー…俺やっぱりマンゴーパフェにするから3人で分け合わない?その方がいろんな味楽しめるし」


俺が神代の顔色を伺いながら言うと、俺の視線の先に気づいた篠崎は神代の顔を見てハッとし、俺の言葉を肯定した。

「あ、そうだね!そうしよう!神代さんもそれでいいよね?」

「え…、う、うん」

「えへへ!じゃあそうしよう!楽しみだね!」


よし!これでフォローできたかな?


「…あの、ごめんね神代さん。その、私、神代さんに悪気があるわけじゃなくて…気づいたら喋っちゃっているというか…本当にごめんね」

「…そっちの方がタチが悪い気がするけど」


篠崎はさっきの会話で神代をハブってしまった事について謝っていた。


「私せっかく神代さんと知り合えたから、仲良くしたいんだけど…ダメかな?」

「そ、その…それはダメじゃないというか…でも、やっぱりうち複雑…」


そう言えばこの間も複雑とかなんとか言ってた気がするな。


その言葉に篠崎は苦笑する。

「それは…私もそうだよ。でも仲良くしたいのは本心だよ?…どうかな?」

「…うん。わかった、ありがとう。うちも前から篠崎さんの話は聞いてたし、素敵な人だと思ってたから…仲良くしてくれると、その嬉しい…です」

「よかった!それじゃあよろしくね!神代さん!」


ぱあっと花が咲くような笑顔で神代に笑いかける篠崎。

おお、流石篠崎。

神代は照れているのか若干戸惑っているが、篠崎が一気に距離を詰めてくれた。


これは神代に友達ができたと思っていいのではないだろうか?

よかったな、神代…。


「ところで神代も篠崎もなにが複雑なの?」

と、聞いてみたかったが、なんか深く立ち入るのもデバガメすぎるなと思ってやめた。


その決断は九死に一生を得ていたのだが、彼は最後まで気がつかなかった。


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