【Web版】大家さん、従魔士に覚醒したってよ(書籍タイトル:俺のアパートがダンジョンになったので、最強モンスターを従えて楽々攻略 大家さん、従魔士に覚醒したってよ)
第318話 ステーキが僕を待ってるんだ!
第318話 ステーキが僕を待ってるんだ!
ベリアルの死体を回収し、先に取り出した魔石はゼルに与えられた。
『ゼルのアビリティ:<
『ゼルがアビリティ:<
「ゼルはドライザーやミオみたいなことまでできるようになったのか」
『((`・∀・´))ドヤヤヤャャャャ』
「愛い奴め」
藍大はゼルのドヤ顔が愛くるしかったのでその頭を優しく撫でた。
ゼルのパワーアップが終わってすぐに探索を再開し、藍大達は通路で遭遇したネメアズライオンとペンドラ、ガルムを倒してボス部屋までやって来た。
前回はルシファーがいたボス部屋だが、今回は別のモンスターが待機している。
ブラド曰く美味しいモンスターらしいけれど、どんなモンスターなのかまではネタバレになると言って藍大達に教えなかった。
(こればっかりは入ってみてのお楽しみって訳だ)
リルが<
奥には果実の生った巨大な樹が見えたが、その手前にはパッと見ただけで数え切れない程の頭を持つ大きな赤竜が待ち受けていた。
「「「・・・「「死ね」」・・・」」」
バリトンボイスがいくつも重なって聞こえた直後、全ての頭から<
「ゴルゴン!」
「任せるのよっ」
<
ゴルゴンは炎の壁を創り出し、フロアボスの全ての<
「防ぐだけで終わりじゃないんだからねっ」
<
ゴルゴンが何をやりたいのか理解すると、藍大は戦艦の艦長になった気分で指示を出した。
「ゴルゴン、撃てぇぇぇっ!」
「
藍大の指示に従ってゴルゴンが炎の砲弾を発射したのを見て、フロアボスはそれを防ごうと<
しかし、元々は自分の全ての頭から放った<
加えて言えば、炎の砲弾がフロアボスの目の前で圧縮された状態から解放されたことにより、巨大な炎がフロアボスの身を包んだ。
「「「・・・「「グァァァァァァァァァァッ!」」・・・」」」
炎に身を包まれたフロアボスが絶叫する中、藍大は今のうちにとモンスター図鑑でフロアボスの正体を調べていた。
-----------------------------------------
名前:なし 種族:ラードーン
性別:雌 Lv:100
-----------------------------------------
HP:2,000/3,000
MP:3,000/4,000
STR:2,500
VIT:3,000
DEX:2,500
AGI:3,000
INT:3,000
LUK:3,000
-----------------------------------------
称号:地下10階フロアボス
到達者
アビリティ:<
<
<
装備:なし
備考:火傷
-----------------------------------------
(ラードーンってことは、奥の樹は黄金のリンゴが生るのか?)
藍大はブラドが伝承通りにボス部屋を設定したのだろうと判断し、ラードーンの奥にある樹について興味を抱いた。
だが、そんなものはラードーンを倒してからいくらでも調べられると考えて首を横に振るって思考を切り替えた。
ラードーンは空高く飛んで炎から脱出すると、ダメージを負わせられたことに激昂して反撃に出た。
「「「・・・「「埋もれてしまえぇぇぇぇぇっ!」」・・・」」」
ラードーンが次に選んで発動したのは<
藍大達を隕石の雨で埋めてやろうという狙いらしい。
「メロとドライザー、ゼルで迎撃! 俺達にぶつかりそうな物は舞に任せる!」
「「『了解!』」」
『∩`・◇・)ハイッ!!』
藍大の指示に従ってメロとドライザー、ゼルが各々のアビリティを駆使して隕石の雨を粉砕していく。
メロは<
メロ達のおかげで舞の出番は自分達に向かって落下してくる最後の隕石だけだった。
「リル、あれを私の前で止めろ!」
『わかった!』
リルは舞の指示通りに<
「よくやったリル! 喰らえやオラァ!」
舞は隕石に光を付与するだけでなく、雷光を纏わせたミョルニル=レプリカで隕石をフルスイングする。
光でコーティングした隕石は割れることなく飛んで行き、上空で待機していたラードーンの腹部に命中する。
「「「・・・「「グェッ!?」」・・・」」」
まさか自分のいる場所まで隕石が打ち返されるとは思ってもみなかったのだろう。
油断していたラードーンは体勢を崩して地面へと落下していく。
それでもLv100のフロアボスなので、ただ無様に墜落するような真似はしない。
どうせ落ちるのならば藍大達も巻き込んでやると意地を発揮し、<
「ゴルゴン、<
「はいなっ」
ゴルゴンは藍大に言われてすぐに<
「「「・・・「「何ぃ!?」」・・・」」」
今のゴルゴンの攻撃で落下コースが藍大からずれたので、ラードーンは驚きを隠せなかった。
当然、藍大はそんな隙だらけのラードーンに追い打ちをかける。
「リル、冷凍保存しちゃおうか。ドラゴンステーキ食べ放題だぞ」
『ステーキが僕を待ってるんだ!』
食べ放題という言葉で気合が入り、リルの放った<
その場にいる従魔全てがLv100に到達していたため、レベルアップのシステムメッセージは聞こえてこなかったがラードーンはピクリとも動かなくなった。
「グッジョブ! みんなお疲れ様!」
「ドラゴンステーキ!」
『食べ放題!』
舞とリルはドラゴンステーキ食べ放題というワードが忘れられないらしく、合言葉のように唱えて喜びを分かち合った。
ゴルゴン達は流石に疲れたようで藍大に甘えるように抱きついた。
ドライザーはLv100の強敵を相手に自分も出番があったことを静かに喜んだ。
一頻り喜んだ後、藍大達はラードーンの死体を回収して魔石だけ抜き取った。
その魔石はリルに与えられた。
「次はリルの番だぞ。お食べ」
『いただきま~す』
リルが藍大に魔石を与えられて飲み込んだ直後、リルから神聖なオーラが溢れ出した。
『リルのアビリティ:<
「・・・リル、このアビリティは使いどころに気をつけないと駄目だ」
『うん! 僕はご主人の言うこと聞くよ!』
「よしよし。リルは本当に良い子だ」
「クゥ~ン♪」
どんなに強大な力を持ってもリルはリルだった。
<
このアビリティはサクラが以前習得していた<
VIT貫通で耐性も無視するということは斬れぬものなしということに他ならない。
正にリルは神すら切り裂ける狼の爪を得たという訳だ。
神が実在するのかはさておき、藍大が慎重になるのも当然と言えよう。
満足するまでリルを甘やかしてから、藍大達は黄金の果実がなる巨大な樹を調べて1つだけ食べられる果実を見つけた。
それ以外の果実はフェイクであり、リルが<
この果実はメロの見立てとモンスター図鑑によると、世界一美味しい林檎であることが分かった。
1つだけとはいえ、その林檎のサイズはサッカーボール程の大きさはある。
「藍大、美味しい林檎はデザートだよね!」
『デザートは別腹だよ!』
「まだステーキも食べてないのけどな。わかった。この林檎は昼食のデザートにしよう」
「わ~い!」
『やった~!』
その後、舞とリルに急かされて藍大達はダンジョンから脱出した。
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