第10話

結局、広場でも磯貝の姿は見当たらなかった。

 井上から連絡が入り、沙希と一緒に合流した。

 3人は1Fのパドック付近の投票所で集まった。

「あとは新入りさんだけですね」

「あいつは当てにできないけどな」

「一応、連絡を取ってみましょうよ」

「まあ、そうだな」

 井上は新入りに電話した。

「どうだ新入り?。駄目だったろ?すぐ戻って来い」

 ひどい言い方だった。

「あー、井上警部。いまですねー、競馬場に来てたお客さんと飲んでいるトコなんですよー」

「なんだと!?お前仕事中に何してるんだ。私にも飲ませろっ」

 話が変わってきてる。

「井上警部。それもちょっと違う気が……」

 さすがに沙希がつっこんだ。

「そう?」

「いや。話を最後まで聞いてくださいよー」

 新入りが食い下がる。

「お前の話なんか聞いても仕方ないだろ」

「そんなこと言わないで。情報が得られたんですよー」

「情報だと?」

「そこに磯貝のことを知っている人がいたんですよー」

「なんだって!?」

 井上が思わず叫んだ。

「しかも今日磯貝と待ち合わせしてるっていうんですよー」

「お前、今どこにいるんだ?」

 井上が鼻息荒く、興奮した。

「南門近くの芝スタンドです」

「よし、新入り。よくやった」

「いや。警部。だから僕の名前は―」

 井上はそこで躊躇なくスマホを切った。

 ひどい。

 井上がニヤリとした。

「少年。君の言う通りだったな。信じてよかったよ」

 ひき逃げ犯を捕まえれば、お手柄だ。

 また1つ出世することが出来る。

「新入り、運だけは持ってるんだよなあ。人間なんか1つくらいは取り得があるもんだな。よし行くぞ!」

 井上は勇んで芝スタンドに向かった。

 芝スタンドは名前の通り、その区画は手入れのされた芝生になっていた。

 観客はそこにシートを敷いてお弁当を食べたり、本を読んだり、ゴロゴロと寝転がったりしていた。

 今日は気候も良く、外で過ごすには最適だった。

 酒盛りをしているグループもいた。 

「お、あれは……?」

 新入りの姿が見えた。

 5人の中年の男達と円になって座っていた。

 笑い声が響き、大いに盛り上がっていた。

「おう、ご苦労。新入り」

 井上が声をかけた。

 新入りが振り返った。

 だがどこか新入りの様子がおかしい。

 顔が真っ赤になっていた。目がすわっている。 

 いつものオタオタした様子はない。

 新入りの周りには、ビールの空き缶が幾つも転がっていた。

「誰が新入りだ。ゴルアア」

 いつもの甲高い声ではなく、うねるような低音ヴォイスだった。

「……新入りさん。様子がおかしい」

 沙希が怯えた。

「酒、だな」

 井上が冷静に言った。

 どうやら新入りはアルコールに弱いようだった。

「おい井上!」

「あん?」

 呼び捨てにされた井上は、イラ立ちが頂点に達した。

「いつもいつも俺にえらそーに命令ばっかしやがって」

「当たり前だろうが。上司なんだから」

 井上は新入りをにらみつけた。

 だがそれに構わず、新入りは続けた。

「俺はお前の奴隷じゃないっつーの!それに俺の名前をちゃんと呼べ。俺は……俺の名前は……」

 言いかけたところで、新入りの顔は真っ青になった。

「ううっ……」

 そして大急ぎで、トイレに向かって突っ走っていった。

「酒に飲まれるタイプだな」

 あきれて井上が言った。

「色々たまってるんですね。新入りさんも」

 沙希が同情して言った。

「おいアイドル顔」

 唐突に井上が言った。

「アイドル顔?私?」

 沙希は急に振られて戸惑った。

「そうだよ。清純そうな顔して実は遊んでるタイプだ」

「遊んでません!」

 沙希は顔を真っ赤にして怒った。

 井上は沙希の怒りを無視して言った。

「悪いがあのバカの面倒を見てやってくれ」

「え?は、はい」

 沙希が新入りの後を追った。

 言葉はキツイが、本当はやさしい井上がなんだか可愛かった。

「あっ!?」

 酒盛りのグループにいた白い帽子のおじさんが声を上げた。

「なんだ?」

「あれ、磯貝だ。おーい磯貝!」

「なにっ!?」

 井上達は振り返った。

 すると5m程先に磯貝がいた。

 顔は青白く、不健康そうに見えた。

 磯貝も井上達に気付いた。

「あっ!」

 磯貝は井上達の顔を見ると逃げ出した。

 本人も警察から追われているという、意識はあるのだろう。

 磯貝は南門の方向に向かった。

「待てっ!磯貝!」

 井上も走りだした。

「刹那!私と一緒に磯貝を追うぞ」

「はいっ」

 2人は磯貝の後を追った。

 磯貝は乱暴に、客を突き飛ばして進んだ。

「どけ、どけっ!」

「待てーっ」

 井上が必死になって後を追った。

 逃げる磯貝。

 だが井上は、足の速さには自信があった。

 南門を出たところで、あっさりと磯貝は捕まった。

「ゼエゼエゼエ…」

 磯貝は膝を落とし、苦しそうに肩で息をし始めた。

「フフフ。ちょろいもんよ」

 井上はドヤ顔をした。

「磯貝信一だな。ひき逃げ容疑で暑まで同行してもらおうか」

「さすがですね。井上警部」

 追いついた刹那が言った。

 しばらくして、青い顔をした新入りが沙希に背中をさすられながら戻ってきた。

「おい。大丈夫か?」と井上が言った。

「……だい……じょうぶ……です」

 全く大丈夫には見えなかった。

 磯貝を連れて、4人は正門に戻ってきた。

 車を停めてある、駐車場に向かおうとした。

「ふああっくしょん!」

 井上がくしゃみをした。

 ポケットからティッシュを取り出し、鼻をかんだ。

「ふう。冷えるな」

 井上はトイレに行きたくなった。

「新入り。トイレに行ってくるから、そいつをしっかり捕まえておけ」

「ふわあああい」

 気持ち悪さが残っている新入りは、搾り出すように返事した。

 だがそれは失敗だった。

 磯貝は諦めが悪かった。

 井上の姿が見えなくなってから、磯貝は言った。

「なあ、刑事さん。外じゃ寒いから車に乗せてくれよ」

「あ、ああ」

 新入りは言われるままに、磯貝を助手席に乗せた。

「なあ寒いから車のエアコンつけてくれねーか」

「色々うるさい奴だな」

「頼むよ。寒くてさあ」

 新入りは車のキーを取り出した。

 そしてエンジンをかけると、ヒーターをつけた。

「ほら、これでいいだろう」

 突然磯貝の目が怪しく光った。

 両手で、思い切り新入りを突き飛ばした。

「うわっ!何だっ!?」

 新入りは車の外に押し出された。

 磯貝は急いで運転席に座った。

 そして猛スピードで走り出していった。

 磯貝は井上達の覆面パトカーを乗っ取ったのだ。

 あっという間だった。

「新入りさん、大丈夫!?」と沙希が言った。

「う、うん。ああっ!磯貝の奴」

 遠ざかっていく車を見て、新入りは焦った。

 非常にマズイ事態だ。

 ガクガクと膝が震えた。

「な、なんとかしないと井上警部の殺される……」

「ん?どした?」

 そこへ殺す側の人が戻ってきた。

 すっきりした顔の井上だった。

「ひ、ひいいいっ!」

 新入りは震え上がった。

 沙希の背中に小さくなって隠れた。

 だが言うまでもなく無駄だった。

 ついさっきまであった覆面パトカーがなくなっていることで、井上はすぐに事態を察した。

「お前、何をした!?」

 井上が、新入りの胸ぐらをつかんだ。

 恐ろしさに、新入りはあっさり白状した。

「新入り。拷問技決定」

 冷徹な目で、井上が言った。

「ひいいいっ」

 ネーミングと新入りのリアクションで、それがどんなに凄惨なものか容易に想像出来た。

「だがそれは後だっ!とにかく磯貝を追いかけるぞ」

 駐車場に若い男がやってきた。

 コアラのイラストがプリントされた可愛らしい白いトレーナーを着ていた。

 競馬で負けたのか、不機嫌な顔だった。

 男は停めてある青いミニバンに乗ろうとした。

 井上が男の肩に手をかけた。

「な、なに!?」

 相手が井上のような美人で、男は困惑と嬉しさが入り混じった顔をした。

 井上が笑顔で警察手帳を突きつけた。

「警察だ。非常事態につき車を徴収する」

「ええっ!?」

 井上は有無を言わさず、若い男の車を奪った。

「皆、乗れっ!」

 井上の号令で3人は車に乗り込んだ。

 ハンドルは井上が握った。

 そしてアクセル全開で、磯貝の後を追った。

「……大失態だ。なんとしても取り返してもみ消さないと、始末書じゃ済まないぞ」

 井上はイライラしながら言った。

「えーっ……。僕また転職になるのかなあ。せっかく警官になじんできたのになあ」

「うるさいっ。そう言っているの自分だけだ」

 また井上に怒られて、新入りはしゅんとなった。

 カーチェイスが始まった。

 井上は運転には自信があった。

 だが磯貝もプロのタクシードライバーだけあって、差は中々縮まらない。

 もしも高速に入られては厄介だ。

 それまでに磯貝を捕まえたい。

「刹那君。なんだか大変なことになっちゃったよ。なんとかならない?」

 後部座席に座った沙希が隣の刹那に訊いた。 

「ふむ……」

 刹那は親指を、下あごに手をあてて考えた。 

「問題は磯貝が車に乗ったからだ」

「うん」

「磯貝が車に乗らなければ、こうはならなかった」

「それはそうだけど。でも刹那君もう……」

 起こってしまったことはどうしようもない、と沙希は言いたかった。

 だが刹那はその不可能なことを可能にする方法はないかと、摸索した。

 時の探偵の力を使うことによって、何か方法はないかと。

「磯貝を車に乗り込ませないためには……」

 刹那はさらに考えた。

「……そうだ!」

 刹那に1つの考えが浮かんだ。 

 可能かどうか。100%の自信はない。

 だがやってみるしかない。

 過去を変える。それが未来が変わることへ続く。

「井上警部」と刹那が言った。

「なんだ?」

「競馬場の駐車場へ戻ってください」

「はあ?」

 井上があきれ顔で言った。 

「何言ってるんだ少年?そんなことをしたら」

「大丈夫です」

 力強く刹那が言った。

「必ず磯貝を捕まえられます」

「大丈夫って、お前……」

 井上はバックミラーを見た。

 刹那の顔が映る。

 その目は真剣だった。

 ハンドルを握る井上の手に力が入る。

「……わかった」

 井上は刹那に賭けることにした。

 車をUターンさせた。

「け、警部。本当にいいんですか!?」

 新入りが驚いて言った。

「乗りかかった船だ。こうなったら最後までこの少年に賭けてみる」

「井上警部、ありがとうございます」

 自分をここまで信用してくれたのは、嬉しかった。

「礼を言うのはまだだ。違っていたら少年も拷問技を受けることになる」

 井上の目は本気だった。 

「も、ってことは僕が拷問技を受けることは確定なんですね」

 新入りの顔が暗くなった。 

「あ、そうだ」

 刹那は沙希に聞いた。

「沙希ちゃん。紙とペンある?」

「え?う、うん。あるけど」

 沙希はバッグから手帳とボールペンを取り出した。

「一枚、紙をもらうよ」

 刹那は一枚やぶり、そこへペンで何か書いていった。

 過去に戻った時、人や物を動かすことはできない。

 この一遍のメモが唯一の希望だった。

 4人はまた20分かけて、N競馬場の駐車場に戻った。

「う……す、すいましぇん」

 井上の荒っぽい運転で、新入りはまた気分が悪くなった。

 刹那は、新入りを介抱するといってその場を離れた。

 実際には、井上に過去に行くのを見られないようにするためだった。

 辺りに誰もいないのを確認してから、レンズをブラックに変えた。

 刹那は過去に向かった。

 40分前の駐車場に来た

 磯貝が井上を捕まえて、ここへやって来たところだった。

「さて。このメッセージをどう見てもらうか」 

 この後どうなるか。思い出してみた。

 井上がクシャミをして、ティッシュを取り出す……。

「よし」

 刹那はそこがチャンスだと捉えた。

 刹那は井上のスーツのポケットにメモを入れた。

 そして現代に戻った。

 刹那のこの小さな行動が、未来を大きく変えた。

 磯貝を新入りに預けた井上が、クシャミをしたところだった。

 そしてポケットからティッシュを取り出した。

 一遍のメモ紙がひらひらと落ちた。  

「ん?なんだこれは」

 井上はメモを拾った。

「……!?」

 メモを見た井上の顔が変わった。

「新入り、来い」

「は、はい?」

 新入りは井上の側へ寄った。

 井上は自分のポケットに手を入れたあと、新入りのポケットにも手を入れた。

「これでよし」

 井上はニヤッと笑ってから、トイレに行った。

 そしてまた、さっきと同じやりとりが始まった。

 磯貝が、寒いから車に乗せてくれと言い出したのだ。 

 新入りは言われるままに、磯貝を車に乗せようとした。

 キーを取り出して、ドアを開けようとした。だが……。

「あれ?変だな」

 ドアはロックされたまま開かない。

 後ろで見ていた磯貝は、イライラした。

 磯貝の目的は車を奪うことだ。

 早くしなければ、井上が戻ってきてしまう。

「ええいっ。俺に貸せっ」

 磯貝が新入りから、強引に車のキーを奪った。

 そして自分でやってみた。だが結果は同じだった。 

「あ、開かない。くそっ!」

 あせって何度も試したが、無駄なことだった。

「当然。それ、私のバイクのキーだからな」

 聞き覚えのある女の声がした。 

「!!」

 磯貝が振り返った。

 背後には、井上が堂々と立っていた。そしてニコッと笑顔で言った。

「お前。車を奪うつもりだったんだろ?」

 磯貝の狙いは、井上に読まれていた。

「あわわ……」

 磯貝は往生際悪く、逃げようとした。

 だがそれを見逃す井上ではなかった。

「おおっと逃がさないよ」

 井上は磯貝の腕を掴むと、関節技に移行した。

 相手の首の後ろに左手を入れ、右手を脇の下から背中に回しクラッチした。

 華麗な流れだった。

 両腕を完全にクラッチされた磯貝は、身動きが取れなくなった。

 井上は全体重を乗せ、極めていった。

「羽折り固めっ!」

「ぐぎゃああっ」 

 磯貝が絶叫した。

「で、でたっ!」

 新入りが興奮しながら言った。

「なにが?」と沙希が訊いた。

「なにって!井上警部必殺の拷問技。羽折り固めですよ!」

 これが新入りが恐怖した拷問技か。

 確かにもの凄い締め上げだった。

 新入りが恐怖するのもうなずけた。

「いたたたたっ!ギブ。ギブ。ギブアーップ!!」

 磯貝が泣きわめいた。 

 その悲鳴を聞いた井上は満足そうだった。

 井上はプロレスや格闘技が大好きだった。

 しかも見るだけでなく、こうして実戦で使えるように休日にはジムにも通っていた。

「よ~し」

 それでようやく井上は磯貝を解放した。

 身体中の痛みで、磯貝はもう逃げることなど出来なかった。

「磯貝信一。3件のひき逃げ容疑で逮捕する」

「うう……」

 観念した磯貝は、がっくりとうなだれた。 

「やりましたね警部」

「お、少年」

 井上は、満面の笑みを浮かべた。

「お前のおかげだ。礼を言うよ」

 井上は刹那のメモを空中で、ヒラヒラとさせた。

「このメモを残してくれたおかげだ」

 そこにはこう書かれていた。

『車のキーを取り替えて下さい』

「お……」

 メモはその瞬間、細かく破れていき風と共に散っていった。

 役割を終え、もう必要ないとでもいうように。

 やはり過去に物を残すことは、基本的に出来ないのだろう。

 今回は近過去だったから、数分間なんとか成功したようだ。

「私の部下に欲しいくらいだ。あの無能でボンクラな新人と違って、少年は使えるからな」

 そして井上は一拍置いてから言った。

「その特殊な力。時を移動出来る力が」

 井上が射るような目で刹那を見た。

「……!」

 刹那の表情が一気に固くなった。

「警部。このことは……」

 やはり勘の鋭い井上に、隠すことは無理だった。

 井上はポン、と刹那の肩に手を置いた。

「分かっているよ。色々あるんだろう。少年とはこれからも上手く付き合っていきたいものだな」

 井上は含みのある言い方をした。

 刹那の時の力を、また捜査のために使おうと目論んでいた。

 刹那は今はその事には触れなかった。

 先にやるべき事があった。

「……それじゃあ警部。約束は守ってくださいよ」

「ああ。わかっているさ。早速いこう」

 石田をひき逃げした犯人、磯貝は捕まえた。

 後は本人の前に連れていくだけだ。

「あ、警部。これは……」

 未来が変わり、事態が変わったことを新入りは全く分かっていなかった。

「あ、警部。じゃねえよ、コラ」

 それとは関係なく、井上は新入りの尻を蹴り上げた。

「いたあいっ」

 新入りは飛び上がった。

「よくもさっきは、この私に暴言を吐いてくれたな」

 井上は執念深かった。

「すす……すいません!10分前の僕がすいません!ホントお酒が入ると記憶が飛んじゃうんですよ」

「言い訳はそれだけか?」

 井上はポキポキと指を鳴らした。

「お前にも、羽折り固めをかけてやろう」

「ひ……ひぃーっ!」

 新入りがブルブルと震えた。

 可哀想になった沙希がかばった。

「まあまあ警部。新入りさんのおかげで、磯貝を見つけることが出来たわけじゃないですか」

「ふん」

 井上は納得していない。

「しかしよくそれで営業が勤まっていたなあ。酒の席とかどうしてたんだよ」

 すると新入りは急にワーッと泣き出した。

「そのせいで仕事、クビになったんですよ。それまで何もかも順調にいってたのに!」

「どうせ、酒飲んでからんだりしたんだろ?」

「そうなんですよ!なんかよく覚えてないんですけど、宴会の席でお得意さんに失礼なことをしたっていう……。僕、お酒飲んだからって、そんな失礼なことしてないですよね?」

「だからしてるっつってんだろ!さっきから!」

 井上はもう一度、新入りの尻を蹴り上げた。

「いたあいっ」

「もういい行くぞ。お前と遊んでいる暇はないんだ。少年との約束を果たさないといけないからな」

 井上達は覆面パトカーに乗った。

 そこへコアラのイラストがプリントされたトレーナーを着た男が、通りかかった。

 彼はちらっと刹那達を見ただけで、すっとミニバンに乗った。

 井上が運転席に座った。

 サイレン灯を屋根につけた。

 そして猛スピードで私立南部病院へと向かった。

 

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