第15話  バス旅行



お昼になっても学校からは何も言って来る事もなかったので 給食食べれたのかが気がかりだったが心配無用だったのかな

 その日はお昼の出前が結構入り、バタバタしていたせいもあり 真実の事を心配する時間もなかった。

夕方になり 

「ただいま〜」

いつものように帰宅する。

「どう?まだ痛い?」

「痛いけど大丈夫」

少しは良くなってるのかな

時間が経てば腫れもひくだろうと簡単に考えていた。

「お母さん 明日のバス旅行 お弁当お寿司意外ね」

忘れてた 明日はバス旅行だった。

見せが忙しくなる時間だし、買い物は無理だな おやつも買ってきてないし、どうしよう。

困っていても時間は過ぎていく。

最後のお客様が帰ったのはもう1時過ぎ。

買い物は無理だし、仕方がないのであるものでお弁当用意するしかないか。

お寿司は嫌だというけど お寿司しかないな

そんな事をあれこれ考えながな眠ってしまった。

目覚ましの音で目が覚め、冷蔵庫の中をチェック。

マグロ サバ タコ エビ イカ 

野菜はキュウリ、ん〜

見事に寿司ネタ

当たり前か

仕方ない

ごめん お寿司しかない

おやつは〜

せんべい スルメ チーズ ピーナッツ

ん〜 おつまみばかりか

まぁ、ないよりかましだな

流石に生物は避け、おしんこ巻きといなり寿司、おやつにはせんべいとピーナッツにした。

水筒にお茶を注いでいると子供達ご起きてきた。早速お弁当が気になったようで 私の側に駆けてきた。

包装紙で包まれたお弁当を見るなり

「え〜っ やっぱりお寿司か 」

真実が呟く。

「え〜っお寿司?みんなみたいにお肉とか卵焼きとかは?」

「ウインナーは?」

淑子と亜子は口を尖らせて責めるように訴える。

「仕方ないでしょ 店忙しいくて買い物行ってられなかったんだから。でもねお寿司って豪華なんやよ。お母さんが子供の頃はお祭りでしか食べられんかったんやから」

「全然豪華じゃない みんな見たいのがいい」妹達が駄々をこねる。

「いいやん 友達と交換すればいいよ。友達はお寿司が羨ましいっていうはずやから。

それに家のお寿司は高級やからね」

真実が助っ人に入ってくれた。

淑子も亜子も不満そうではあったが、とりあえず一難クリアというところか。

後はおやつ・・・

帰ってきたら責められるだろうな。

ごめんねみんな 忘れてた母がわるい。

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