第47話 敵の戦略

「フッフッフ。さすがだな。我々の計画について既に勘付いているなんてな。」


ポンコツなのかな?

さっき計画がどうとか言ってたのだが。


「いいから。早く話すのだよ!」

杏先輩はそう言ってトルファを急かした。


「いいだろう!異世界人!我々の計画とはこの地に眠りし、シシウリ様の復活だ!

ネフロントの住人は異世界人と交流し、異世界の傀儡となりつつある!我々のライラに悪影響この上ない、お前たちはこの地の守り神シシウリ様により異世界人もろとも破壊されるのだ!」


「……?」

杏先輩も俺もよく理屈はわからなかったが何か凄い作戦なのだと言うとは理解した。


「ごめん。トルファちゃん。俺たちシシウリ様のこともよく知らないし、ただの猪の魔獣だよね?それでマトウが潰せるとは思えないんだけど」


「フッフッフ。無知だな。貴様。シシウリ様はドラゴンを一飲みすると言われる巨大な猪だぞ。貴様らがどんなに強かろうとも潰れてしまうだろうな。」


抽象的すぎてわからん。

多分恐ろしくでかいのだろう。


「貴様らの本拠地、ネフロントごと潰れるがいい!!」


「刹那くん!そんな危ない作戦さっさと潰すのだよ!コイツをシメて…」


そんなこと言われなくてもわかっている。

問題はどうやって止めるかだ。

トルファを殴ったところで止まるわけとないだろうが、コイツと一緒にいた仲間を全員倒せば止まる気がする。


「とりあえず君たちの仲間の数と、そいつらの能力を教えてもらおうか?」


「ふっ。そんなこと言えるわけがないだろ。私たちは貴様r」


「うるさいのだよ!ポカン!」

ポカンと杏先輩は言ったが、彼女はまっずぐ揃えた指先でトルファの喉元を突く…地獄突きだ。


「クパッぁっ。」

呼吸ができないのかトルファは地面に這いつくばり悶えている。

これから話を聞く相手の喉を破壊するなんてアホなのかこの人とも思ったが…

結果かなりトルファにはかなり効いたようだ。

「き、君は馬鹿なのか。喉を潰されたら話すものも話せなくなってしまうだろう。」


「なら話すのだよ。話さないなら声なんて必要ないのだよ。」


魔女のコスチュームなのにやってることはどこぞのマフィアな杏先輩。かなりアウトレイジだ。


杏先輩が再度指を構えるとトルファはスラスラと話し出した。


「私たちは3人でこの作戦を実行している…

刀を持った和装の男は異世界からやってきたサムライと言う一族の末裔。名を武蔵と言って剣の達人だ。自信をオーガにするという能力を持っている…。

そしてもう一人はダン。自信の身体から爆風を放つという能力だ…。


我々は、既にネフロントからシシウリの魔獣の核を手に入れている。

この地に眠るシシウリのご身体を手に入れれば、手はずはほとんど整う。ネフロントへむけて復活したシシウリを放つ手筈だ。


シシウリの魔獣の核はダンが持っているはずだ。まだ復活のしてないところを見るとどうやらまだが御身体を手に入れていないようだな。」


俺たちはいつの間にか、志麻ちゃんと別れた地点まで戻ってきていた。


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